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    <title>特集</title>
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    <updated>2012-12-27T08:37:47Z</updated>
    
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    <title>【ＪＡ全農畜産事業部特集】　ルポ・畜産農家支援の最前線　ＪＡ全農家畜衛生研究所</title>
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    <published>2012-12-27T08:20:57Z</published>
    <updated>2012-12-27T08:37:47Z</updated>

    <summary>　ＪＡ全農の畜産事業の重要な取り組みの柱が生産性向上対策で、その成果を上げるために欠かせないのが畜産現場に根ざした研究体制だ。このうち家畜衛生研究所は、家畜の健康と食卓の安全を結ぶ研究所をめざして研究開発や検査を実施しているが、なかでも同研究所のクリニックセンターはＪＡグループ獣医師が畜産農家に出向き的確な衛生指導を行うことによって、生産性向上と安全な畜産物の安定生産に寄与している事業である。
　今回はクリニックセンター東北分室が日々行っている活動の最前線を取材した。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #ff0000;">「クリニックセンター」がめざすこと</span></span></strong></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆「ビタミンＡコントロール」とは何か？</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212271501.jpg" alt="東北分室は盛岡市内の事業所内にある" width="126" height="210" /></span>　訪れたのは岩手県下閉伊郡岩泉町にある（有）上野牧場。社長の上野耕一さん（62）が一代で築き上げた牧場で最初は養鶏、養豚、和牛肥育とさまざまな畜種で農場を経営していたが、40年ほど前から和牛の肥育に絞り、増頭を重ねてきた。<br />　現在の飼養頭数は黒毛和牛700頭。長男の広貴さん（42）が後継者として場長を務めている。<br />　ここに東北分室の宇留野勝好所長とこの春、全農に入会し千葉県佐倉市の家衛研クリニックセンターに配属された清水耕平さんの２人が、盛岡市を早朝に出発し３時間以上かけて到着。ほかに北日本くみあい飼料（株）北東北支店肉牛課の佐々木仁課長代理も同行した。　この日の目的は11月に実施した「ビタミンＡコントロール」の検査結果の報告と次の検査のための採血だ。<br />　まずは事務所で先月の検査結果について宇留野所長から広貴さんに説明し、その後、意見交換を行った。<br />　ビタミンＡ濃度は黒毛和牛の肉質に影響する要因のひとつ。18カ月齢から22カ月齢の間のビタミンＡ濃度が高いと「さし」が入りづらくなるため、この月齢では血中濃度を30【?】50IUに抑えることが理想とされる。ただし、濃度が低くなりすぎるとビタミンＡ欠乏症となり、飼料摂取量が減る、いわゆる食いどまりが起きたり、発育のばらつき、下痢、四肢の腫れ、視力の低下なども引き起こす。そのためあまりにも低下していればビタミンＡを給与することや飼養管理全体を改善することも必要になる。<br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212271502.jpg" alt="岩手県岩泉町の上野牧場" width="240" height="160" /></span>　検査項目はほかに血中コレステロール濃度と肝臓障害が起きていないかどうかを判断する&gamma;-ＧＴＰ。飼料をよく食べて発育のよい牛はコレステロール濃度は高い。月齢によってその目安の数値は異なるが、逆に100mg/dl以下なら飼料の給与量が少ないか、食い止まりが起きているのだという。<br />　こうした指標に照らし合わせると前回の検査結果から、上野牧場の牛たちのビタミンＡ濃度は標準通りに下がっていた。ただし、やや下がり過ぎている牛も認められたためビタミンＡ欠乏症に注意が必要なことが宇留野所長から伝えられた。</p>
<p>（写真）<br />上：東北分室は盛岡市内の事業所内にある<br />下：岩手県岩泉町の上野牧場</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212271503.jpg" alt="（左から）北日本くみあい飼料（株）北東北支店肉牛課の佐々木仁課長代理、クリニックセンターの清水耕平さん、上野牧場の場長、上野広貴さん、クリニックセンター東北分室の宇留野勝好所長" width="560" height="381" /></span><br />（写真）<br />上：（左から）北日本くみあい飼料（株）北東北支店肉牛課の佐々木仁課長代理、クリニックセンターの清水耕平さん、上野牧場の場長、上野広貴さん、クリニックセンター東北分室の宇留野勝好所長</p>
<p><strong><span style="color: #008000;"><br />◆飼養管理全体をサポート</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212271509.jpg" alt="牛の採決風景。今年入会の清水さんと、それをサポートする宇留野所長たち。この日は28頭の和牛から採血した。採血は牛の尾のつけ根から" width="240" height="488" /></span>　検査結果の説明のあとは採血作業に。宇留野所長がサポートし畜舎のなかで新人の清水さんが尾の付け根から採血していく。北日本くみあい飼料の佐々木課長代理が採血した牛の耳票番号をチェックしていく。また、牧場の従業員が採血する牛をロープで固定したり採血しやすいように牛を抑えたりなどの協力をする。<br />　ただし、暴れて採血に苦労した牛はほとんどおらず、清水さんは「おとなしい牛ばかりですね」と感心していると佐々木課長代理が「飼い主の性格に似るんですよね」と広貴さんに。一同に笑いも生まれた。緊張が強いられる作業も穏やかな雰囲気で進んでいく。宇留野所長によると採血作業に苦労することもあるという。この日は広貴さんの要望で牛を選び、合計28頭から採血、午前中に作業を終えることができた。<br />　ただ、この検査は個体診断が目的ではない。「あくまで農場の飼養管理全体を評価するためのもの。それをもとに農家とコミュニケーションを図りながら現場の課題を解決していくことが目的です」と宇留野所長は強調する。<br />　上野牧場は３年ほど前からこのビタミンＡコントロールのための検査を利用している。「大規模経営になるとすべての牛に目を行き届かせるのが難しくなります。見た目では分からない牛の状態を数値化してもらうことで、その後の飼養管理を修正し、いい牛に育てることに役だっています」と広貴さんは評価する。</p>
<p>（写真）<br />牛の採決風景。今年入会の清水さんと、それをサポートする宇留野所長たち。この日は28頭の和牛から採血した。採血は牛の尾のつけ根から</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆現場で知恵を出す</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="margin: 0px 0px 20px 20px; float: left;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212271507.jpg" alt="場長の上野広貴さん（右から２人目）を囲み報告と意見交換" width="240" height="160" /></span>　家畜衛生研究所には研究開発室がある。ここでは家畜の病気と健康をテーマに研究活動をしており、得られた知見と技術を活用して疾病診断法と対策法を確立するほか、検査資材・ワクチン・機能性飼料など開発している。<br />　一方、クリニックセンターは開発された診断法などを現場で活用して農場から家畜の病気をなくすための指導・支援をしている。このうち、この日取材したビタミンＡコントロールのための検査は、いわばよりよい畜産物を生産するための検査といえるが、もちろん病気を防ぐための検査も行っている。<br />　実際、この日も作業を終え、２週間後に訪問して検査結果を報告する「勉強会」をしようなどと話し合っている際に、広貴さんから下痢を起こしている牛が数頭いるとの話が出された。他の牛へは広がらないため感染症などは考えられないが「導入した素牛ならエサが変わったから、という理由も考えられるがそういう牛ばかりでもないんです&hellip;&hellip;」という。宇留野所長らはこうした話に耳を傾け疾病検査もするように提案、広貴さんもうなずいていた。<br />「つまり、われわれに求められているのは畜産農家が今抱えている課題や悩みなどを聞き出し、それを解決するための知恵を出すということ。それが獣医である私たちの仕事であり、検査はそのための重要なツールだと考えています。」と宇留野所長は話す。</p>
<p>（写真）<br />場長の上野広貴さん（右から２人目）を囲み報告と意見交換</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆畜産農家との懸け橋に</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212271508.jpg" alt="クリニックセンター東北分室の宮内さん" width="100" height="150" /></span>　クリニックセンターのこうした仕事は畜産農家や飼料会社、ＪＡなどからの要請に基づいて決まっていく。東北分室は宇留野所長を含め獣医３人を配置しているが東北６県のすべてをカバー。そのためほとんど毎日現場に出向くという。取材した日は同行者は飼料会社だけだったが、県本部やＪＡの担当者が同行することも多い。多くの関係者が協力して畜産農家を支援する体制をとっているが、技術面での支援によって生産現場との懸け橋になっているのがクリニックセンターのスタッフだといえる。<br />　入会３年めで東北分室の宮内大輔さんは「入会前は研究所勤務などで研究室での作業だと考えていて屋外で仕事をするとは思っていませんでした。しかも、検査結果を単に届けるだけでなく、組合員の農家と深く付き合いながら農場全体を改善するお手伝いをすることに大変やりがいを感じています」と話す。<br />　農家から初めてじっくりと話を聞いた清水さんは「今の牛肉相場や子牛価格の話題もありました。農家が関心のあることをもっと勉強していかなければとも思いましたが、とにかく足を運ぶことからスタートです」と話す。<br />　宇留野所長はクリニック事業について「結局、牛を飼っているのは人間。その人間を知る最前線の仕事がクリニックだと考えています」と話していた。</p>
<p>（写真）<br />クリニックセンター東北分室の宮内さん</p>]]>
        

    </content>
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    <title>【ＪＡ全農畜産事業部特集】　ＪＡ全農飼料畜産中央研究所　人材育成にも役割果たす</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121226-19183.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.19183</id>

    <published>2012-12-26T07:09:57Z</published>
    <updated>2012-12-27T04:55:00Z</updated>

    <summary>　かつてにくらべて各畜種の性能は非常に向上しているものの、配合飼料価格が高騰し高止まりするなかでいかに[1]コストを下げるか、[2]高付加価値な畜産物を作るか、という技術もますます必要になっている。
　ＪＡ全農の飼料畜産中央研究所（茨城県つくば市）は「守り」と「攻め」の研究で畜産経営を支援している。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><span style="color: #008000;"><strong><span style="color: #ff0000;"><span style="font-size: x-large;">「守り」と「攻め」の研究で<br />畜産経営を支援</span></span></strong></span></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆高まる技術者の役割</span></strong></p>
<p><br />　飼料畜産中央研究所の林洋一所長は「全農職員として畜産農家のみなさんと一緒に技術的な課題の解決に取り組み、安定した畜産経営を行っていただくことが私たち技術者の仕事です」と語る。<br />　そのための飼料畜産中央研究所としての具体的な取り組みには「守り」と「攻め」の両面があるという。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆飼料研究の重要性</span></strong></p>
<p>　「守り」とは畜産農家の経営が継続できるようにするための技術の開発と提供。畜産に限らず日本農業全体に求められる課題はやはりコストダウンだ。畜産の場合、それは飼料コストを引き下げることで「中央研究所でもいちばん大きな仕事」だという。<br />　とくに最近は穀物の高騰にともなっていち早くその時々の有利原料の採用が求められるようになっているが、良質な畜産物を効率的に生産し続けるためには、配合飼料に求められるエネルギーとタンパク質をどこから持ってくるか、しかもその時々でコストの安い有利原料を視野に入れて配合飼料を考える必要がある。<br />　その代表例がトウモロコシ高騰の原因でもあるバイオエタノール製造の副産物、ＤＤＧＳである。ＪＡ全農はこのＤＤＧＳにもっとも早く着目し、日本で最大量の取り扱いをしているが、それが実現したのは中央研究所でいち早く試験に取りかかり有利飼料として活用できることを給与試験を通じて実証したからである。ＤＤＧＳは微生物による発酵の副産物でもある。そのため微生物が発育を阻害するような物質を生成していないかどうかなども確認された。<br />　そのほか、飼料用米や小麦なども含めて、どの程度、トウモロコシに代替できるのかなどが研究されている。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆後継者を支援するスリーセブンシステム</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" src="/archive03/tokusyu/images/nous1212260501.jpg" alt="ＪＡ全農畜産生産部推進商品開発課が製作している冊子。生産性向上の取り組みのうち有料事例を畜種別にまとめている" width="240" height="160" /></span>　そのほか研究所が日本の実態に合わせた方法を開発し、現場で注目されている代表例には次のような技術がある。<br />　養豚農家を支援する「スリーセブンシステム」は、疾病事故防止はもちろんだが、「土日もなく働く」現状を変えるために開発された。これは土曜と日曜には飼料の給与作業だけで済ませることができる仕組みであり、病気への対応もしやすく、生産成績も向上するというメリットもある。　具体的には７つのグループに分けた稼働母豚を３週間隔で交配・分娩・離乳するシステム。この方法によって３週に１回の分娩と離乳というサイクルにすると、土日にこれらの作業がないという生産サイクルを実現した。作業を集中させることで少人数でも効率的な飼育が可能。まとまった休日がとれない連続飼育方式から脱却するもので、後継者の生産意欲を向上させることにもなる。<br />　このシステムの背景にあるのが繁殖技術。豚の繁殖周期はおおむね３週間だが、交配が成功しないと次の交配時期までずれてしまうが、こうなると群ごとのアンバランスが生まれてしまう。<br />　「養豚経営を高速道路にたとえるなら、渋滞を起こさないことがいちばん重要です。渋滞を起こせば病気が広がりやすくなり、発育も遅れてしまう。しかも渋滞でもガソリンが使われているのと同じで飼料は給与しなければなりません。つまり、常に同じ量の車を走らせていれば燃費もよくなるばかりか、高速道路全体を走る車の台数も増える。養豚も同じでいかに計画的に繁殖させ肉豚として出荷させていくかが大事です」という。<br />　また、採卵部門ではＭサイズの割合を増やし農家手取りを「卵重コントロール」する飼料がある。タンパク質とアミノ酸のバランスを最適にすることによって平均的にＭ卵を増やすことができるという技術だ。<br />　養豚部門では上士幌種豚育種研究室が豚の品種改良を行っており、多産系の種雌豚開発が平成26年２月に発売される見通しとなっている。また、乳牛部門では「コンポストバーン」という飼養法が現場で注目されている。<br />　この方法は家畜の行動の自由を保証するものでストレスを低減させるカウコンフォートと呼ばれる考え方に基づくもので、乳量が向上することが明らかになっている。</p>
<p><br />（写真はＪＡ全農畜産生産部推進商品開発課が製作している冊子。生産性向上の取り組みのうち優良事例を畜種別にまとめている）</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆「味」の数値化研究にも着手</span></strong></p>
<p>　畜産農家やＪＡが元気になるためにはやはり販売が重要になる。そこで中央研究所が取り組もうとしているのが「攻め」の研究としての畜産物の「味」の数値化である。<br />　やはり消費者はおいしい畜産物を求める。こうしたニーズに応えるために味覚センサーなどを使って味を数値化、差別化商品としての販売を支援する考えだ。甘さ、酸っぱさ、苦さなどの味の組み合わせのなかで何が良食味なのかを数字として示すことをめざす研究だという。<br />　また、同時に人材育成も重要で、畜産農家を技術面で支援する人材供給も行い、飼料会社やＪＡなどと連携して畜産農家を支援するような取り組みは今後重要になるという。<br />　「畜産農家が何を必要としているかをキャッチすることも大切ですし、そのための新しい技術を解説して普及する人材も必要です。そうした人材の育成も中央研究所の重要な仕事だと考えています」。</p>
<p><br /><strong>【ＪＡ全農畜産事業部特集】</strong></p>
<p>・<a href="/archive03/news/2012/12/news121226-19182.html">新規飼料原料ＤＤＧＳ　ＪＡ全農が取り扱いを拡大</a> （2012.12.26）</p>
<p>・<a href="/archive03/news/2012/12/news121225-19148.html">「29日は肉の日」を強力にアピール　　国産畜産物の販売力強化対策</a> （2012.12.25）</p>
<p>・<a href="/archive03/news/2012/12/news121225-19147.html">【最新の飼料情勢】　需給は引き続きひっ迫状況</a> （2012.12.25）</p>
<p>・<a href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121225-19146.html">ＪＡ全農の飼料原料調達　「持続可能な畜産経営の実現」を支援</a> （2012.12.25）</p>]]>
        

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    <title>酪農家の意欲につながる取り組みを強化　　ＪＡ全農・宮崎幹生酪農部長に聞く</title>
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    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.19181</id>

    <published>2012-12-26T06:11:18Z</published>
    <updated>2012-12-26T06:57:04Z</updated>

    <summary>　ＴＰＰや海外穀物情勢など酪農経営の先行き不透明感が強まるなか、ここにきて再び飼料価格の高値が続いており、酪農家の経営を圧迫している。このまま手を拱いていては日本の酪農が立ち行かなくなってしまうとの危機感が一層強まっている。
　こうした状況下、生乳の計画生産は、平成24年度から３年間、減産しないことが決定された。これをうけてＪＡ全農では、酪農家の手取りの維持・向上をはかるため、生乳・乳製品の需要拡大や需給調整の取り組みを一層強化している。
　そこで、生産基盤の維持・強化に取り組んでいる、全農酪農部の宮崎幹生部長に話を伺った。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p><span style="color: #008000;"><strong>◆最大の課題は生産基盤の弱体化</strong></span></p>
<p><strong><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212261501.jpg" alt="ＪＡ全農・宮崎幹生酪農部長" width="120" height="160" /></span>――酪農家の戸数は減少し、生乳生産量も年々減少しています。その背景などについてお聞かせください。<br /></strong>　わが国の酪農家戸数は、私が全農に入会した30年前に全国で９万戸を越えていましたが、後継者問題などにより毎年３〜４％のペースで廃業がすすみ、現在では約２万戸となっています。数年前までは、北海道・都府県とも規模拡大や個体乳量の増加により、生乳生産量をある程度確保してきましたが、それも限界にきており、生産量は減少傾向にあります。<br />　生乳生産については、一口に規模拡大といっても、難しい面が多々あります。今や、わが国の乳質レベルは、安全・安心や高品質を追求した結果、世界的にみても極めて高いレベルにあります。そのこと自体、流通関係者や消費者にも広くご理解をいただけていると思いますし、また、そうであるからこそ、牛乳は現在もなお国産100％を維持できているのだと考えています。<br />　ただ、規模拡大となると、酪農家の高い生産性や技術レベルを維持するため、人材の確保やコスト面の負担が増えることにもなりますので、限界があるということなのです。さらには、ＴＰＰや海外の穀物情勢など先行きに不透明感があるため、酪農家の投資などの意欲を減退させているという面もあります。<br />　今年７月以降、再び飼料作物が高騰し酪農家の生産費を押し上げるなか、全農としても、更なる取り組みの強化をしなければわが国の酪農の生産基盤は維持できない、との認識にたっています。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆生産基盤の維持・強化にむけた取り組みを強化</span></strong></p>
<p><strong>――生産基盤を維持するため、今後どのような取り組みをしていくのかについてお聞かせください。<br /></strong>　酪農の生産基盤を維持していくためには、酪農家が将来に亘って営農計画を見通せるような環境を作ることだと考えています。そのためには、ＴＰＰはもちろん断固として反対しなければなりませんし、国境対策とあわせて国内対策についても明確な見通しを示していくことが必要だと考えています。そうした意味で、全中や中酪などの関係機関との連携がますます重要になってきています。また、生産基盤を維持するためには、酪農家の手取りを維持・拡大していくことも重要です。<br />　我が国の牛乳の需要は、この10年間で20％前後減少しました。小中学生などのよく牛乳を飲まれる層の人口が減少しているという意味での少子高齢化や、他の機能性飲料の需要拡大などにより、牛乳の需要は今も減少が続いています。酪農家の手取りを維持・拡大するためには、こうした牛乳の需要減退にどのようにして歯止めをかけるかが大きな課題であり、そのためには、消費者にもっと乳の持つ本来的な価値を理解していただく必要があると思っています。<br />　全国では、指定団体や中酪がこの課題に既に取り組んでいますので、全農もしっかりと提案していきたいと考えています。<br />　現在では、缶コーヒーなどに業務用の牛乳がたくさん使われるようになってきました。乳の風味とコーヒーの独特な味わいがバランスし、生乳の需要拡大に一役かっています。そうした意味でも、まだまだ乳と相性の良いもの、例えば果物や野菜の中にもたくさんあると思いますし、乳業メーカーや飲料メーカーに提案していけるものと考えています。さらには、チルド原料としての生クリームや濃縮乳などの液状乳製品は、海外の乳調製品に比べ風味などで競争力がありますので販売拡大をしていきたいと考えています。&nbsp;</p>
<p style="text-align: center;">◆　　　　　　　　　　◆</p>
<p>　今年７月以降、アメリカの旱魃によるトウモロコシの高騰で飼料価格が平成20年度並に上昇し、酪農家の生産費を押し上げています。今後の動向が大変懸念されているところです。乳価につきましては、飼料や燃料などの高騰で「畜産危機」とマスコミなどでも叫ばれ、生産・消費・流通サイドが価格転嫁に動く流れができたため、平成20年から21年にかけて、飲用向け乳価を１キロあたり13円の値上げをさせて頂きました。平成25年度の乳価については、そうしたことも踏まえながら、それぞれの指定団体が交渉方針をとりまとめ、年明け以降、交渉していくことになると考えています。<br />　また、生乳生産の減少は、集送乳の拠点であるクーラーステーションを維持するための経費負担や集・送乳経費の増加となるという意味でも課題があります。生産基盤対策の一環として、県域や地域の集送乳の合理化を進める必要があります。<br />　各指定団体の取り組み方針を基本としつつ、当該地域の県本部と一体的に協議・推進していきたいと考えています。</p>
<p style="text-align: center;">◆　　　　　　　　　　◆</p>
<p>　酪農家の手取りを維持・向上していくためには、生乳・乳製品の需要拡大に加え、生乳・牛乳等の適正価格の実現を図っていく必要があります。しかし、牛乳の需要が年々減少するなか、乳業全体の牛乳の製造能力が過剰となっていることや製造ラインの稼働率の低下などを背景に、牛乳の廉売などの影響が増えてきています。なかには、牛乳の原価、製造や流通の経費などを合算してもそれを下回るような価格のものもあり、乳業の経営破綻も現実的に出始めている現状です。フレッシュな牛乳・乳製品を消費者の食卓に届ける乳業独特のチルド流通網は、酪農家・酪農組織にとっても大変貴重な存在です。<br />　今後、生乳の適正価格を確保・実現していくため、牛乳の適正な価格形成もまた、われわれ生産者組織にとっても大変重要な課題といえます。そうした意味で、乳業の再編を推進していく必要がますます高まっていると考えています。<br />　わが国の牛乳は、自給率100％を維持している貴重な食料資源です。世界では、後進国を中心に人口増加に歯止めがかからず、気候の温暖化などの影響を受けて、９億人前後の飢餓人口を抱え更に増えることも懸念されています。その一方で、先進国は、自国の食料需給を第一に考え、当然のように生産基盤維持のための対策を講じています。私どもは、行政や酪農の関係者の皆さんとしっかり連携し、わが国の酪農の生産基盤を維持・強化するため、手取りの維持・向上に向けた諸対策にしっかりと取り組んでいきます。</p>]]>
        

    </content>
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    <title>【クローズアップ 2012年 今年を振り返る】　2012年のＪＡグループの活動を振り返り、2013年の課題を考える</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121225-19149.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.19149</id>

    <published>2012-12-25T08:10:30Z</published>
    <updated>2012-12-25T08:20:39Z</updated>

    <summary>　ＪＡ全国大会の開催やＴＰＰ反対の国民的な運動の展開など今年も農業関係でさまざまなできごとがあったが、最後にＴＰＰを言い出した民主党政権が大敗し衆議院で３分の２以上の議席をもつ自公政権が誕生し、新しい年を迎えることとなった。そこでこの選挙結果を踏まえながら、今年を振り返るとともに、新政権下の課題について冨士重夫ＪＡ全中専務理事に率直に語っていただいた。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #d26b2c;">生産者・消費者そして地域に寄り添った政治を</span></span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #b67949;">農業者の所得向上と経営安定をめざして組合員目線で考え行動しよう</span></span></strong></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆選挙結果は冷静な国民の審判</span></strong></p>
<p><strong>　――衆議院議員選挙が、自民党・公明党の圧勝という結果になりましたが、この結果についてどのような感想をお持ちですか。<br /></strong>　「３年３カ月の民主党政権に対する審判だと思います。選挙ですから民主党にある程度は逆風が吹くとは思いました。自民・公明で過半数はいくだろう、直前では300という予測もありましたが、３分の２を超える325議席になるとは思いませんでした」<br />　「私も全国回っていましたが、&ldquo;風が吹いている&rdquo;とか熱気があるわけではなく、&ldquo;民主党はもうＮＯ&rdquo;と淡々と冷静に審判を下されたという印象です。そして自民・公明の安定した政権運営に託すということになったのだと思います」<br />　「逆に言えば、自民党も公明党も、もう一度託されたわけですから、ここで失敗すればまた同じような結果になりますので、きちんとした政策、政権運営をしていくことだと思います」<br /><strong>　――そのポイントは何ですか。<br /></strong>「生産者・消費者・国民そして地域など、現場に寄り添って、現場の悩みや課題を政治が解決していくという基本的なスタンスでいくことです」<br />　「そして議席の３分の２以上を獲得しましたが、衆参のねじれのなかで、その権利をばんばん使うのではなく、どっしりと構えて政策提案し、それに対して野党がどう対応するのかと問い、必要があれば修正すればいいのではないですか。そういう意味で自民・公明できちんと詰めた検討をされた予算や政策は、安定感のあるものになると思います。そういう意味でも、政権与党の政策立案に私たちの意見を反映させていくことが、重要になってくると考えています」</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆農政課題は農業基本計画を基に見直しを</span></strong></p>
<p><strong>　――政権交代という流れの中で、ＪＡグループの農政の課題についてはどうお考えでしょうか。</strong><br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212250802.jpg" alt="農地集積や担い手育成に向けた議論が求められる。（ＪＡ加美よつば（宮城）管内の集落営農組織）" width="240" height="169" /></span>　「戸別所得補償とか農家の経営所得安定対策をどうするか、農地の集積や担い手の育成、さらに生産・流通・加工などの施設が更新期にきていますからこれの整備をどう進めていくのかという課題があります」<br />　「そして農業基本法にもとづいて基本計画を策定しています。基本計画は農業政策や予算を執行するうえでのメルクマールですから、これを見直す必要があると思います。現在の基本計画は平成22年度から26年度の５年ですが、１年前倒しして26年度から新しい基本計画に基づく農業政策の展開ということになるのではないでしょうか。<br />　26年度予算は25年12月までに検討されるわけですから、基本計画見直しの議論は年明け早々から審議会などで始まるのではないでしょうか。その議論と合わせて、戸別所得補償や担い手対策などの課題についても同時並行で議論していくことになるのではないですか」</p>
<p>（写真）<br />農地集積や担い手育成に向けた議論が求められる。（ＪＡ加美よつば（宮城）管内の集落営農組織）</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆消費税軽減税率や税制改革など課題は目白押し</span></strong></p>
<p>　「そして当面は、24年度補正予算と来年の税制改革を念頭に置きながら、１月の全中理事会で新政権に対する要望を出していくことになります」<br />　「それから消費税について８％そして10％に上げることに決まっていますが、８％にするときに軽減税率をするかどうか。公明党はするべきだといっていますが&hellip;。私たちは８％の段階から軽減税率を求めています。税制改革では相続税の問題があり都市農業振興をどうするのかという法律議論を含めて行っていく必要があります」<br />　「課題は目白押しですが、まず24年度補正予算にどういうものを入れ込むのかも早急に具体化していかなければいけないと考えています」<br />　「それから新政権の政策決定システムがかつての自公政権と同じなのか、少し変えてくるのかを見据えないといけないと思います。今回当選された方々は、政策的に近い方々が多いと思いますが、３分の２を超える大きな力をもっていますので、これに呑み込まれることがないようによく考えて私たちの主張をしていく必要があると思います」</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆農業者の経営安定のために</span></strong></p>
<p>　<strong>――選挙結果に対する感想と新政権への対応についてお聞きしましたが、この１年を振り返ってどういう感想をお持ちですか。<br /></strong><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212250801.jpg" alt="各地で被災地の復興を応援するイベントが開かれた。（ＪＡ福島ビルでの「七夕マルシェ」）" width="214" height="154" /></span>　「まずは、東日本大震災の被災地の農業復興と原発事故被害の克服が遅々として進んでいない現状を踏まえ、政府において万全の対策が引き続き実施される必要があります。ＪＡグループとしても、『復興より先にやるべきことはない』との考え方のもと、これまでにも増して展開していくことが重要です」<br />　「米の戸別所得補償制度の１階部分である10アール１万5000円は現場でも評価されていますので、これの政策的な位置づけを明確にして継続していくことが必要だと思います。ただ、２階部分の米価が下落した場合の不足払いの仕組みをどうするかは新政権の課題になると思います」<br />　「米の需給対策について民主党政権はいっさい行わなかったので問題が残っています。24年産米は相対的に価格が上がるときにも、備蓄のオペレーションをどうするかが必要ですが、完全に棚上げ備蓄でいっさいやらないということです。しかしそれが本当に政策効果として、財政を含めていいのかどうか。こうした需給対策をどうするのかも新政権での課題だといえます」<br />　「２つ目は、飼料原料の高騰などによる実質負担を最小限に抑えていくとか、畜産物価格が下落しましたが経営所得対策をしていたのでぎりぎり安定確保しました。畜産・酪農や果樹などを含めた経営所得対策をどうするのかも今後の課題となります」<br />　「３つめは６次産業化法案をどうするかでもめましたが、地域の視点や農業者の所得経営安定に配慮するという考え方・理念が盛り込まれたことを受け、ＪＡグループとしても５年で100億円のサブファンドを創設して促進していくことにしましたので、来年から６次化も具体的な課題になってきます」</p>
<p>（写真）<br />各地で被災地の復興を応援するイベントが開かれた。（ＪＡ福島ビルでの「七夕マルシェ」）</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆自然再生エネルギーで農業と地方を活性化</span></strong></p>
<p>　「もう一つは脱原発についてです。太陽光とか水力、風力、地熱やバイオマスといった自然再生エネルギーを地域で持っているわけですから、それをどう具体化するのか。そして売電するだけではなく地域農業や地域活性化にとってよい方向に働くような自然再生エネルギーにしていかなければいけないと考えていますので、早急に方向性をだしていく必要があります」</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆情報を共有化しＴＰＰ反対勢力を結集する</span></strong></p>
<p><strong>　――ＴＰＰ問題についてはどうですか。<br /></strong><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212250803.jpg" alt="ＴＰＰ交渉参加断固阻止を訴える集会が各県で開かれた。（写真は山形県）" width="220" height="139" /></span>　「ＴＰＰ参加をいい出した民主党政権が退陣しましたから、これを新政権が引き継ぐのかどうか、一から考え直せばいいわけですから、もう一度、日本国政府として、ＦＴＡ、ＥＰＡ、さらにＷＴＯへの基本方針を議論して、こういう考え方のもとにやる、守るべき国益はこういうものとこういうものだということが示され担保されたうえで、ＴＰＰに参加するとかしないとか議論し直すべきだと思います。つまり今の枠組みに乗っていくという話では絶対にないと考えています」<br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"></span>　「そしてＪＡグループとしては、３分の２の力をもった政府与党のなかにＴＰＰ反対に賛同する勢力をつくっていく取組みが重要だと考えています」<br />　「そのためにこの秋から発行している『ＴＰＰニュース』を全国会議員に配布し、私たちが持っている情報を徹底的に開示して、情報を共有してもらう必要があると考え実施します。そして医師会とか生協などの関連団体との連携を強化して、広がりをもった国民運動として盛り上げていきます」</p>
<p>（写真）<br />ＴＰＰ交渉参加断固阻止を訴える集会が各県で開かれた。（写真は山形県）</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆組合員との密度の濃い関係構築を 大会決議の意味</span></strong></p>
<p><strong><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212250804.jpg" alt="第26回ＪＡ全国大会（10月11日ＮＨＫホール）" width="260" height="154" /></span>　――第26回全国大会決議の実践についてはどうお考えですか。</strong><br />　「大会決議は、地域農業戦略、暮らし戦略、そして組合員の事業基盤の強化などの戦略を見直して組合員と議論して構築してくださいということです。それにプラスして広報戦略の重要性が強調されました。そのうえで&ldquo;次代へつなぐ協同&rdquo;をつくるために、組合員との密度の濃い関係をつくり、すそ野を広げ、事業経営における収益力をあげていくという、リストラ型からプラス型の経営をめざしていくということです」<br />　<strong>――支店を拠点にということが話題になりさまざまな議論もされているようですが&hellip;<br /></strong>　「支店は最前線で組合員や地域と向き合っているところなので重要だということですが、いままで支店統廃合をすすめ本所直轄型のガバナンスになっているのを、そのガバナンスを含めてどう基幹支店に移譲するのかなどを見直し、組合員と目線を合わせることだといえます。目線をあわせることで、組合員の抱えている問題や課題が見えてきますし、そこに事業伸長のカギがあるので大事にしていこうということです」</p>
<p>（写真）<br />第26回ＪＡ全国大会（10月11日ＮＨＫホール）</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆協同組合間連携や法制を検討する組織を立ち上げる</span></strong></p>
<p><strong>　――今年は国際協同組合年（ＩＹＣ）でもあり、全国大会でも協同組合原則を改めて確認しましたが、今後は&hellip;</strong><br />　「ＩＹＣの実行委員会の中核的メンバーと新しい組織を立ち上げて、そこで協同組合間連携できる分野は何かとか、日本の縦割りになっている協同組合法制の見直しや、協同組合間を横につなぐ法律など、協同組合の法体系や法整備の問題点や課題を議論していこうと考えています」</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆参議院選挙に向けて</span></strong></p>
<p><strong>　――最後に新しい年に向けてメッセージがあれば&hellip;</strong><br />　「2013年夏には自前候補を抱えた参議院議員選挙があります。今回の衆議院議員選挙の結果も踏まえて、ＪＡグループの力になるような勢力をつくっていかなければいけませんので、さまざまな農政課題を実行するためにも力をいれていきます。とくに１人区は地方ですから、地方に寄り添い、農業や漁業など地方の問題や課題をきちんと解決する人を選ばなければいけないと考えています」</p>]]>
        

    </content>
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    <title>【ＪＡ全農畜産事業部特集】ＪＡ全農の飼料原料調達　「持続可能な畜産経営の実現」を支援</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121225-19146.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.19146</id>

    <published>2012-12-25T07:19:27Z</published>
    <updated>2012-12-25T08:04:02Z</updated>

    <summary>　2007年から08年にかけてのトウモロコシをはじめとする穀物価格の高騰は、米国のエタノール生産にともなう需要構造の変化や、世界人口の増大と新興国の経済発展による食料需要の増大、さらに地球規模での気候変動による農業生産の不安定化などが要因とされ、世界はそれまでの食料過剰基調からひっ迫基調に大きく転換したことが強調された。今年も米国の大干ばつの影響で穀物価格が高騰している。
　こうした厳しい情勢のなかＪＡ全農の畜産事業は「持続可能な畜産経営の実現」を目標に掲げ、「生産性向上対策」と「販売強化対策」を柱にした事業に取り組んできている。今回はこのうち配合飼料の原料購買機能の強化策や畜産経営を支える研究所の役割、さらに販売促進活動に焦点を当てレポートする。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #0000ff;">ダイナミックな事業展開に期待高まる</span></span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #2f92cf;">国際的な協同組合間提携の力を発揮</span></span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a onclick="window.open('/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku121225081001-11536.html','popup','width=800,height=591,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku121225081001-11536.html"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku121225081001-thumb-500x369-11536.gif" alt="米国内の集荷基盤拡充の状況" width="500" height="369" /></a></span><br /><strong><span style="color: #008000;">◆米国内で集荷基盤を拡大</span></strong></p>
<p>　飼料原料の購買機能強化のための柱の第一は米国での集荷基盤の拡大である。<br />　ＪＡ全農は1979年設立の子会社、全農グレインと米国中西部を基点とする穀物集荷会社のＣＧＢ社を子会社とすることで米国からの穀物集荷から保管流通、輸出までの一貫体制を構築している。<br />　23年度にはＣＧＢ社の集荷エリア拡大と保管能力の増強を図るため、ミシシッピ川の上流に位置する８基の集荷施設を買収した。これで保管能力は390万ｔ水準に増強され保管能力は全米７位となっている。<br />　米国のいわゆるコーンベルト地帯は日本列島が２つ並ぶほどの広さで当然、気候も違う。このため天候のリスクが高まっていることから集荷施設を広く拡大して確保することで安定供給を図ろうということだ。また、冬に凍結したり水位が低下する河川もあり物流が混乱する可能性もある。そうした事態でもバックアップ機能を発揮できる体制づくりの意味もある。<br />　この取り組みに加えて西海岸で穀物を調達するため、約30万人の組合員を組織している全米最大の農協連合会、ＣＨＳと23年度に事業提携をした。これによってニューオリンズからのみならず西海岸からの輸送も実現している。</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku121225081008.jpg" alt="左から全農グレイン ペガサス号、コープ・フェニックス号、全農グレイン マグノリア号" width="500" height="106" /></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><span style="color: #000000;">（写真）<br />左から全農グレイン ペガサス号、コープ・フェニックス号、全農グレイン マグノリア号</span></span></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆産地多元化は国際的な協同組合間の提携で実現</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku121225081007.jpg" alt="アルゼンチンＡＣＡ農協連合会との提携は49周年になる。中央右はＡＣＡのベルトーネ事業本部長、左は全農の小原良教常務" width="260" height="157" /></span>　米国からの調達だけではなく、産地多元化の取り組みも加速させてきた。<br />　アルゼンチンのＡＣＡ農協連合会とは1964年に国際農協間長期穀物取引協定を締結。飼料穀物と油糧種子の優先取引を行ってきており、11月には49年目の年次協定の調印が行われた。取引量はトウモロコシ、マイロを中心に年間約30万ｔになる。<br />　このＡＣＡ農協連合会とは2011年度に香港に合弁会社（全農ＡＣＡ）を設立した。これは中国をはじめとするアジアへの供給を全農グレインとＡＣＡが協力して拡大しようというものだが、全農にとってはアルゼンチンからの調達の安定化につながるし、ＡＣＡにとっては販路の拡大にもなる。それはまた全農グレインとＡＣＡ農協連合会の輸出施設の稼働率を向上させて中国など成長市場に北半球のみならず南半球からも穀物を通年供給することにもなる。<br />　国際的な農協間提携としてはほかにも全農は米国西海岸の提携先であるＣＨＳがウクライナに集出荷施設を設置したことに着目した。これは米国が不作でＣＨＳの組合員農家の穀物が供給できなくなってもウクライナから調達し取引先の安定供給のニーズに応えるというＣＨＳの産地多元化の取り組みといえるが、これによってＣＨＳと提携している全農はウクライナからの調達も行うことができるようになった。</p>
<p><span style="color: #008000;"><span style="color: #000000;">（写真）<br /></span></span>アルゼンチンＡＣＡ農協連合会との提携は49周年になる。中央右はＡＣＡのベルトーネ事業本部長、左は全農の小原良教常務</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a onclick="window.open('/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku121225081005-11539.html','popup','width=800,height=611,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku121225081005-11539.html"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku121225081005-thumb-500x381-11539.gif" alt="全農の海外ネットワークと産地多元化" width="500" height="381" /></a></span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #0000ff;"><strong>海外ネットワークの拡大で<br />飼料原料の安定調達をめざす</strong></span></span></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆多様な原料の調達にも努力</span></strong></p>
<p>　このような国際的な協同組合間提携は豪州との間でも結んでいる。目的は養牛飼料に重要な原料である大麦を調達するため。大麦の生産量は他作物への作付け転換が進み世界的に減少傾向にあり、またサウジアラビアなどが大麦輸入量のシェアを拡大、日本のシェアが縮小し、いかに大麦を安定確保するかも課題となっている。<br />　そこでこうした課題を解決するために豪州西部のＣＢＨ農協と提携し優先取引を実現している。ＣＢＨ農協との取引は41年目となる。<br />　ただ、豪州に限ったことではないが、大麦の調達の際には産地からは同一生産者が生産する小麦の購入も合わせて求められるようになっている。これによって小麦と大麦、その他の原料の積み合わせによる物流コストの低減も実現できるほか、さらに飼料用小麦の確保につながるという面もある。<br />　そこで小麦の取り扱いでは製粉メーカーとの関係強化も同時に進め、それと連動させてふすまの安定供給を確保する方針だ。また、製粉メーカーとの関係強化によって国産麦の利用拡大を図ることも検討されている。</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆世界に広がる調達先</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku121225081006.jpg" alt="石巻埠頭サイロ（株）では震災から１年４か月後の今年７月に新たな荷役機械が設置され、その第１船として大型外航船の「ＮＥＷ ＰＲＩＤＥ号」が入港した" width="350" height="290" /></span>　このほかにも今後の穀物生産の拡大が見込まれているブラジルの農協・生産者組織及びヨーロッパの大手農協連合会との取引の検討が始まっている。またカナダの集荷輸出機能を有する組織との連携も強めていく。<br />　このように全農の海外ネットワークは各国の農協及び生産者組織との提携で広がってきており、各国とも組合員農家の農業生産を守り発展させるという点でめざす方向は同じ。世界の協同組合や生産者組織とのネットワークのなかで国際的に生産と供給の安定を図るという取り組みだといえる。</p>
<p><span style="color: #008000;"><span style="color: #000000;">（写真）<br /></span></span>石巻埠頭サイロ（株）では震災から１年４か月後の今年７月に新たな荷役機械が設置され、その第１船として大型外航船の「ＮＥＷ ＰＲＩＤＥ号」が入港した。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>※表はすべてクリックすると大きくなります。</strong></p>]]>
        

    </content>
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<entry>
    <title>ＪＡ全農の平成25農薬年度基幹品目特集（２）　水稲品目編</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121221-19137.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.19137</id>

    <published>2012-12-21T07:14:23Z</published>
    <updated>2012-12-21T07:28:14Z</updated>

    <summary>　全農では、効果が優れ、低コスト・安全・省力などの利点があり、農家の営農に役立つ農薬を基幹品目として位置づけ、普及推進に取り組んでいる。このたび平成25農薬年度の基幹品目が決定されたので、それらのうちの水稲用品目を紹介する。全国的に設定している品目一覧は表のとおりだが、基幹品目の中でも特に事業推進上重要と位置付けられる品目を特別重点推進品目、重点推進品目、系統育成品目として設定し、さらにコスト削減に寄与できる大型規格も設定しているので、あわせて以下に紹介する。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p><strong><span style="color: #008000;">◆特別重点推進品目</span></strong></p>
<p><strong></strong>　基幹品目の中でも特に重要な品目で、系統主導で品目推進を図る品目を選定している。<br />　水稲除草剤分野では、全農の共同開発品目であるMY-100（オキサジクロメホン）と、AVH-301（テフリルトリオン）の混合剤を特別重点品目として設定した。<br />　テフリルトリオン（AVH-301）混合剤（商品名「エーワン」「ゲットスター」「ボデーガード」）は、本格上市初年度の平成23年、３剤で全国で15万haの普及となった。これは、ＳＵ抵抗性雑草を含む一年生雑草や多年生雑草や、全国的に増えているイボクサ、アシカキといった特殊雑草への高い効果が現場のニーズに合致したものと考えられる。<br />　また、ヒエ剤との２種混合で既存の一発処理剤と同等以上の性能があるので、特別栽培での使用に適していることも、大きく普及した理由のひとつである。25年度も引続き特別重点品目としてさらに普及拡大をめざす。<br />　そのほか特別重点品目に選定された品目はオキサジクロメホン（MY-100）の混合剤が中心である。これは全農がバイエルクロップサイエンスと共同開発したヒエ剤であり、高い効果と残効性が特徴である。現場のニーズに合わせて選択できるようラインナップも充実しており、AVH-301剤との混合剤であるエーワン剤、除草剤成分ピリミスルファンとの混合剤であるマイウェイ剤・マイウェイゼロ剤、ピラクロニル、ピラゾスルフロンエチル、およびベンゾビシクロンとの４成分混合剤で安定した効果と残効性が特徴のシリウスエグザ剤などの新しい剤も普及が進んでいる。さらに平成25年度から新規品目として、ピラクロニル、イマゾスルフロンとの３成分混合剤であるサラブレッドＫＡＩ剤が加わった。コナギ、アゼナなどＳＵ抵抗性雑草や多年生難防除雑草に効果があり、田植同時処理にも適した剤である。<br />　水稲殺虫殺菌剤では、育苗箱で処理して小型カメムシまで効果を示す箱処理剤のデジタルメガフレア箱粒剤はじめ、嵐プリンス箱粒剤、デジタルコラトップアクタラ箱粒剤を設定している。いずれも長期残効型で高い効果を示す剤であり、経済的な大型規格もラインナップしている。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆重点品目</span></strong></p>
<p>　基幹品目の中で、大型かつ全国的な品目で、事業推進上特に重要な品目を選定している。<br />　水稲用の農薬としては、後期除草剤のワイドアタックＳＣ、フォローアップ粒剤、箱処理剤ではDr.オリゼプリンス剤、フルサポート箱粒剤、種子消毒剤のテクリードＣなどが設定されている。いずれもすでに広く普及している定番品目である。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆系統育成品目</span></strong></p>
<p>　全農の試験等を通じその効果や作物への安全性が確認されている品目で、防除上必須の品目であり、系統主導で普及推進を図りたい品目を選定している。<br />　ヒエだけでなくオモダカ等の広葉にも効果のある除草成分ピラクロニルを含むピラクロン剤、バッチリ剤、本田カメムシ防除剤であるスタークル１キロＨ粒剤、キラップ粒剤、微生物種子消毒剤のタフブロックなどがある。いもち剤イソチアニル（商品名ルーチン、スタウト）剤では、ルーチンバリアード箱粒剤は高い効果を発揮する低コスト剤である。<br />　いずれも、大型品目に成長する見込みのある品目として選定されており、効果が高く、既に現場で普及されている品目もある。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆基幹品目</span></strong></p>
<p>　基幹品目の一覧は表のとおりである。ウンカに効果の高いチェスとチョウ目害虫に効果の高いフェルテラ剤の混合剤であるデジタルバウアー箱粒剤等がラインアップされている。また、平成25年度から新規品目として、初期除草剤であるメテオ剤が加わった。AVH-301剤との体系処理により、低コストで安定した効果が期待できる。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆大型規格設定品目</span></strong></p>
<p>　全農では、担い手農家支援のひとつとして、通常の規格よりも割安な「大型規格」を設定している。大型規格を使用することにより、単位面積あたりの防除コストを引き下げ、省力化を図ることもできる。<br />　平成25農薬年度も主力の除草剤、箱処理剤で設定している。除草剤の粒剤や水稲箱処理剤の10kg規格（１ha相当）や、除草フロアブル剤の２リットル規格（40ａ相当）が主流であるが、シリウスターボジャンボの900ｇ規格（30ａ相当）や、デジタルコラトップアクタラ箱粒剤およびデジタルメガフレア箱粒剤の３kg規格（30ａ相当）など使いやすい規格も出てきた。さらに、嵐プリンス箱粒剤など播種同時処理のできる箱処理剤の10kg規格は、大規模農家や大型育苗センターなどで機械処理に利用され好評である。<br />　なお、大型規格は地域によって取り扱いが異なるので、まずは最寄りのＪＡに問い合わせること。</p>
<p style="TEXT-ALIGN: center"><strong><span style="color: #800000;"><span style="font-size: large;">平成25農薬年度<br />水稲分野基幹品目一覧<br /></span></span>（特別重点品目、重点品目、育成品目を除く）</strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212211201.gif" alt="toku1212211201.gif" width="575" height="577" /></span></p>
<p><br />（<a href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121214-19037.html">園芸品目編はコチラ</a>から）</p>]]>
        

    </content>
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    <title>ＪＡ全農の平成25農薬年度基幹品目特集（１）　園芸品目編</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121214-19037.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.19037</id>

    <published>2012-12-14T08:04:43Z</published>
    <updated>2012-12-25T03:21:54Z</updated>

    <summary>　全農では、効果が優れ、低コスト・安全・省力などの利点があり、農家の営農に役立つ農薬を基幹品目として位置づけ、普及推進に取り組んでいる。
　ここでは、平成25農薬年度の基幹品目うちの園芸品目を紹介する。
　全国的に設定している品目一覧は表（本文中）の通りだが、基幹品目の中でも特に事業推進上重要と位置付けられる品目を特別重点推進品目、重点推進品目、系統育成品目として設定し、さらにコスト削減に寄与できる大型規格も設定しているので、あわせて紹介する。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p><strong><span style="color: #008000;"><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141402-thumb-590x633-11473.gif"></a></span>【特別重点推進品目】</span></strong></p>
<p>　基幹品目の中でも特に重要な品目で、系統主導で品目推進を図る品目を選定している。<br />　特別重点品目に選定された品目は、ジェイエース水溶剤、ジェイエース粒剤だ。ジェイエースは、ジェネリック農薬として全農が開発した剤でありコスト低減に貢献している。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">【重点推進品目】</span></strong></p>
<p>　基幹品目の中で、大型かつ全国的な品目で、事業推進上特に重要な品目を選定している。<br />　重点品目に選定された品目は、園芸殺虫剤のプレオフロアブル、殺ダニ剤のバロックフロアブル、不可欠用途臭化メチルの使用終了に伴い注目されている土壌消毒剤のソイリーン、非選択性茎葉処理除草剤のラウンドアップマックスロードがある。いずれも、それぞれの分野で重要な存在感を示す品目だ。なお、ペンコゼブ水和剤・フロアブル・グリーンペンコゼブ水和剤は全農で開発したジェネリック農薬であり、その汎用性の広さや使いやすさが好評だ。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">【系統育成品目】</span></strong></p>
<p>　全農の試験等を通じその効果や作物への安全性が確認されている品目で、防除上必須の品目であり、系統主導で普及推進を図りたい品目を選定している。<br />系統育成品目に選定された品目は、園芸殺虫剤のアクタラ顆粒水溶剤・粒剤５、アニキ乳剤、エスマルクＤＦ、サムコルフロアブル10、スタークル顆粒水溶剤・粒剤、ハチハチ乳剤・フロアブル、フェニックス顆粒水和剤・フロアブル、ペガサス顆粒水和剤、殺ダニ剤のダニサラバフロアブル、ダニゲッターフロアブル、ダニエモンフロアブルだ。いずれも、大型品目に成長する見込みのある品目として選定されており、効果が高く、既に現場で普及されている品目もある。<br />　また、25農薬年度からペガサスフロアブルを新規に選定した。大豆・エダマメを中心にチョウ目害虫に効果が高い新規殺虫剤だ。<br />　なお、これらの他に25農薬年度から殺菌剤のリドミルゴールドＭＺ水和剤、ファンタジスタ顆粒水和剤、除草剤のザクサ液剤が基幹品目として加わった。<br />　また、スプラサイド剤については、カンキツ・リンゴ・茶などの栽培農家を中心に、各種カイガラムシ類やロウムシ類に対する特効薬として広く愛用されていることから、全農が日本における本剤の権利を譲り受けた剤だ。25農薬年度からはクミアイ化学工業を通じて販売を継続する。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">【大型規格設定品目】</span></strong></p>
<p>　全農では、担い手農家支援のひとつとして、通常の規格よりも割安な「大型規格」を設定している。大型規格を使用することにより、単位面積あたりの防除コストを引き下げ、省力化を図ることもできる。ラインナップの更なる充実化をめざしている。<br />　園芸農薬で大型規格が設定されている品目は、茎葉処理除草剤のラウンドアップマックスロード、バスタ液剤、プリグロックスＬ、タッチダウンｉＱ、ザクサ液剤があり、これらは２リットルから200リットルまで多くの規格をそろえている。麦、大豆など特にコスト低減が求められる畑作場面ではクリアターン細粒剤Ｆ・乳剤、トレファノサイド粒剤2.5・乳剤、ゴーゴーサン細粒剤Ｆ・乳剤30といった汎用性の高い土壌処理除草剤を設定している。<br />　さらに、新規品目だボクサー剤は１つの有効成分でイネ科から広葉まで幅広い雑草をカバーする麦用の除草剤で、抵抗性の雑草にも効果が高い。その他、殺虫剤・殺菌剤では、ダイアジノン粒剤10、ダントツ粒剤、エコピタ液剤、トルネードフロアブル、ネマトリンエース粒剤、マネージトレボンフロアブル、バロックフロアブル、サムコルフロアブル10とプレバソンフロアブル５、さらに植物調整剤のトマトトーンがある。<br />　また、先述の特別重点品目だジェイエース粒剤について１０kg規格を上市した。低コスト農薬の大型規格化により、大規模農家を中心とした生産者のコスト低減に貢献したい。<br />　なお、大型規格は地域によって取り扱いが異なるので、まずは最寄のＪＡで確認してほしい。</p>
<p style="text-align: center;"><span style="font-size: large;"><span style="color: #800000;"><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="/archive03/tokusyu/pdf/toku1212141407.pdf"><strong><img class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141401-thumb-560x461-11470.gif" alt="toku1212141401.gif" width="560" height="461" /></strong></a></span></span></span></p>
<span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a onclick="window.open('/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141403-11516.html','popup','width=898,height=463,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141403-11516.html"></a></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="text-align: center; display: inline;"></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"></span>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a onclick="window.open('/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141405-11522.html','popup','width=685,height=337,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141405-11522.html"></a></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="/archive03/tokusyu/images/toku1212141408.pdf"><img class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141402-thumb-590x633-11473-thumb-560x600-11474.gif" alt="toku1212141402.gifのサムネール画像" width="560" height="600" /></a></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a onclick="window.open('/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141406-11525.html','popup','width=685,height=363,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/12/toku1212141406-11525.html"></a></span></p>
<p>&nbsp;（上図はクリックするとPDFファイルが出てきます）</p>]]>
        

    </content>
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<entry>
    <title>【クローズアップ 中国新体制】　中国が抱える課題　　朱建栄 東洋学園大学教授―聞き手：農村金融研究会 鈴木利徳専務理事</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121211-18949.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.18949</id>

    <published>2012-12-11T03:30:13Z</published>
    <updated>2012-12-14T01:44:10Z</updated>

    <summary>　世界のリーダーの交代が続いた2012年。中国では11月に習近平氏をトップとする新指導部体制が誕生した。今回は中国が抱える課題と新指導部がめざすこと、さらには日中関係改善のために求められることなどについて東洋学園大学の朱建栄教授に聞いた。聞き手は農村金融研究会の鈴木利徳専務理事。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #004c00;">「社会の民主化」を進める中国</span></span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #004c00;">習近平体制がめざすもの</span></span></strong></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆指導部若返りのための人事ルールが確立</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212110101.jpg" alt="朱建栄 東洋学園大学教授" width="130" height="166" /></span>　<strong>鈴木</strong>　最初に中国の政治指導体制の基本についてお話いただきたいと思います。まず最高指導部である中央政治局常務委員の選出方法や任期、定年制などについてお願いします。<br />　<strong>朱</strong>　今回は政治局常務委員７名のうち５名が入れ替わりました。今の中国では政治局常務委員は20数人いる政治局委員のなかからしか選出されません。その下の中央委員から抜擢されることはないんですね。<br />　それでもこれほどの大幅な交代が実現したのはルールがあるからです。<br />　そのルールには２つあって第１は年齢制限です。中国では今、68歳以上は最高首脳部に選出できません。67歳なら選出できますが、任期は１期５年ですから、その任期が終われば72歳になりますね。ですから２期めはないということになります。<br />　第２のルールは３選禁止です。党でも政府でもこれが適用されます。したがって長くても２期10年ということです。<br />　ただ、このルールができるまでには紆余曲折がありました。<br />　毛沢東時代、つまり建国から70年代末までは、日本の明治維新の功労者と同じように彼らに対していろいろ枠をはめるのは極めて難しいため、結局、毛沢東、周恩来、朱徳などの首脳はみな死ぬまでトップのポストに残っていました。<br />　しかし、次に出てきた鄧小平は、この老人政治の弊害を意識し、首脳部の若返り化を図りはじめたんです。彼は80年ごろ、まずは自分を含め長老たちほぼ全員を中央顧問委員会というグループに入れた。この顧問委員会は今までの職務と待遇は何も変わらないという条件です。さらにみなさん方から後継者を指名していいです、ということにしました。<br />　それまではポスト交代のルールがないのでみんな離れようとしなかったわけですが、まずは待遇も変わらないし後継者も選んでいい、というかたちで長老たちを最高指導部から引き離した。<br />　そして７、８年経ったころ鄧小平は、では、顧問委員会を廃止する、みなさんはもう老後を楽しんでください、ということにした。こうして初めて若返り化が実現したわけです。このようなプロセスを経て今申し上げたようなルールが90年代後半にできたということです。</p>
<p><strong>朱 建栄（しゅ けんえい）<br /></strong>　1957年生まれ。中華人民共和国上海市出身。現在、東洋学園大学人文学部教授。中国の政治外交史を専門とする。華東師範大学卒業後、来日し、学習院大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。学位は博士（政治学・学習院大学）。東洋女子短期大学助教授を経て、現職。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆長期戦略を引き継ぐ「第３梯団」</span></strong></p>
<p>　<strong>朱</strong>　ただ、若返りを図るといってもどういう人を後継者にしていくかが問題です。鄧小平時代に何よりも大事にされたことは長期戦略を継続させていくことでした。となると人事があまりにどんでん返し的なものになっては戦略の継続ができない。それで人事の安定とともに政策や戦略の継続性を考えて出てきたのが「第３梯団」という発想です。<br />　すぐ次の後継者候補になるグループを第２梯団といいますが、次の次のホープを育成する仕組みが第３梯団ということで、よく言われるのは共産主義青年団などです。そういう大きな枠をつくって有能な人たちにいろいろな仕事を体験させ、そのなかからより優秀な人を絞り、それが最終的に指導者候補になるという選び方です。<br />　直接選挙がないなかでの知恵ですが、中国は発展が大幅に遅れていたため、そのなかで路線や人事の大どんでん返しが起こるようなことではキャッチアップできないという考えもあって、このような権力委譲の方法が定着していったと見ていいと思います。<br />　ちなみに年齢制限は最高指導部だけではなく大臣クラスは65歳、次官クラスは60歳までと決まっています。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆国家主席と首相の役割分担とは？</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212110102.jpg" alt="2012年11月15日に中国共産党第18回全国代表大会第１回総会（１中総会）で共産党中央総書記に選出された習近平氏中央と党中央政治局常務委員（新華社＝中国通信）" width="300" height="157" /></span>　<strong>鈴木</strong>　総書記と国家主席の関係、また首相との分業体制はどうなっているのでしょうか。<br />　<strong>朱</strong>　総書記とは中国共産党のトップのポストの名前で正式には中国共産党中央委員会総書記です。<br />　国家主席は、中華人民共和国のトップということですが、実質はこの20、30年間、党の総書記と国家主席は１人で兼任してきたわけです。共産党一党支配のなかで党のトップがすなわち国のトップだということです。<br />　これに対してもうひとつの重要なポストが首相です。<br />　この２つのポストの権限ですが、総書記は建前上、党の指導しかできないわけですが、国家主席を兼任することによって実質的に中国のすべての政治、軍事、外交政策を決め、さらに人事を握るといういちばん強い権限を持ちます。<br />　一方、首相はそこから分業するかたちで、おもに経済や中央政府対地方との関係を担当します。<br /><strong>　鈴木</strong>　意外に基本的なことを知りませんでした。<br />　<strong>朱</strong>　ですから、どこかで大地震が起きたら真っ先に飛んでいくのは首相なんです。<br />　<strong>鈴木</strong>　たしかに温家宝首相が被災地に駆けつける姿が報道されてきましたね。<br />　<strong>朱</strong>　そうです。首相の担当だから。もちろん場合によっては、後から胡錦涛国家主席が激励に行くこともありましたが、地方の経済、民政は首相の担当ということになっているのです。その一方、軍事や外交については首相はあくまでも参加者であって決定者ではないということです。</p>
<p>（写真）<br />2012年11月15日に中国共産党第18回全国代表大会第１回総会（１中総会）で共産党中央総書記に選出された習近平氏中央と党中央政治局常務委員（新華社＝中国通信）</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆胡錦涛、完全引退の意味</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　今回の新指導体制発足にあたっては胡錦涛氏の完全引退が注目されていますが、これは何を意味するのでしょうか。<br />　<strong>朱</strong>　胡錦涛の完全引退は、私は中国の政治改革を見るうえで重要な出来事であり、転換点だと思っています。　これまで中国のトップは国家と党のトップは辞めても、軍事委員会主席には残り影響力を行使してきました。鄧小平も江沢民もそれをやった。<br />　理論上はヒラの共産党員にもかかわらず、200万人以上の軍のトップになっていたのです。<br />　そこには新指導者がそんな簡単に軍を指揮できないから引き継ぎ期間が必要だという一定の合理性はありますが、しかし、中国が大国化し世界に対して説明責任があるとなるとやはり外部からは理解できないものとしてクローズアップされます。中国は軍のトップを個人が務めるのか、それとも制度で決めるのか、と。そんな世界の疑問の声を意識して、今回は初めて国家と党のトップを辞めるとともに軍事委員会主席も辞めることにしたわけです。<br />　言い換えれば国家と党のトップに就くと自動的に軍のトップにも就くという世界の流れと同じ制度化を進める重要な取り組みだと思っています。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆政治の「制度化」を進める中国</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　それは前指導者による院政がなくなるということでもあるわけですね。<br />　<strong>朱　</strong>日本ではよく江沢民による院政と言われましたが、実は勝手に院政を敷いたというより、10年前の権力委譲の際、当時の新指導部内で「政策の継続性を考え重大なことは前指導部のトップに相談する」という内部決議があったからです。<br />　それによって江沢民は指導部の相談役として発言をしてきた。<br />　しかし、今回、胡錦涛は軍事委員会主席も辞めた。つまり、もう長老が現役指導部に勝手に指図をしてはならないというルールと抱き合わせということです。自分も辞めてからは一切口を出さないから他の人も止めろ、と。中国ではこれは非常に好評ですし、胡錦涛の完全引退とともに江沢民の影響力も完全になくなった。日本の一部マスコミではいまだに江沢民派などという見方をしていますがもう意味がない。<br />　ただ、胡錦涛は完全に影響力をなくしたかといえば、むしろ潔く辞めたこと自体中国のなかで評価が高いため新指導部はかえって気兼ねなく彼に相談できることにもなる。あるいは潔く辞めたことを持ち上げ、これからの中国の政治、社会の改革推進に使える。そういう意味では私は何らかのかたちで胡錦涛の影響力は残るのではないかと思います。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆ポストを減らし歪みを正した常務委員会</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　政治局常務委員の人数が今回、９人から７人に減りました。この意味を解説していただけますか。<br />　<strong>朱</strong>　９人体制はちょうど10年前、鄧小平も亡くなった後、カリスマ不在のなかで候補者がたくさんいて人事がなかなか決まらないなかで、一種の妥協の産物として枠を拡大し、みんな一緒に入ろうということだったんです。しかし、10年やってみて歪みが出てきた。<br />　１つは人数が多いとなかなか一堂に集まって討論ができないということです。結果的にこの10年は胡錦涛が一応まとめ役の集団指導体制だといいながら、ほかの８人にはそれぞれ自分の担当があり、しかもそれぞれの分野はお任せ体制になっていた。そうなるとよほど重要な問題でない限りは常務委員の討論には出さない。「全体的に集団指導に見えるが、分野別では担当者一人で決めてしまう」という問題が生じたのです。<br />　また、中国は最高指導部の常務委員会に軍の代表、制服組は入れないというルールはすでにありますから、これをもって文民統制をしてきました。<br />　ところが、常務委員には政治・法律委員会主任を担当する常務委員がいて、このポストは警察、裁判などのトップなんです。つまり、軍は政治局常務委員会のコントロール下に置くというかたちにしていますが、気がつくと警察はある１人の常務委員の専権事項になっていた。<br />　そこでやはり現代の国家としてこれはよくないということから、今回は政法委主任のポストを格下げして政治局委員レベルに置き、そうすることで常務委員会が掌握することにした。そのこともあって常務委員の数を減らすことにもなりました。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆穏便な今回の権力委譲</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　では、今回の７人の特徴はどこにあるのでしょうか。<br />　<strong>朱</strong>　すでに５年前から次期指導者として決まっていた習近平、李克強の２人を除けば、新たに最高指導部入りした５人の特徴とは、いずれも年齢制限ぎりぎりだということです。５人は全員64歳から67歳までです。<br />　なぜこのような年齢制限ぎりぎりの人が入ったのか。私はカリスマ不在の中国でもっとも穏便な権力委譲の結果だと見ています。というのはカリスマ不在の今の中国で思いきって若い人を抜擢すれば年上の人は絶対に不満に思う。したがって今回の選択はやはり順繰りでいこうということだと思いますし、結果的には今の中国ではこの選び方には相当の政治の知恵が込められているのではないかと評価を得ています。<br />　というのもこの５人は年齢からして１期しかできないことは分かり切っていますから、続投のために何か権力闘争を起こすという危険性はないし、むしろ１期にせよ常務委員に選ばれたのだから、習近平には協力しようという気持ちの余裕も出てくるだろう、と。<br />　具体的なポストですが習近平は当然、国家主席、党中央軍事委員会主席になり、ナンバー２の李克強は首相になります。<br />　そして残りの５人にうち、張徳江は日本の国会にあたる全国人民代表大会（全人代）の常務委員長、つまり国会の担当になります。上海市の党書記から上がった兪正声は中国人民協商会議主席になります。これは中国の各界の代表、賢人会議と考えていいと思いますが、その会議のトップということです。<br />　それから劉雲山は中国の対外宣伝、広報の担当と党の幹部育成の機関である中央党校の校長に就任します。また、王岐山は中央規律委員会の書記になります。これは今国民がいちばん不満に思っている幹部の汚職、腐敗対策の担当です。<br />　そして張高麗は常務副首相として首相を補佐して経済全般の担当ということになります。</p>
<p><br /><span style="color: #008000;"><strong>◆「社会の民主化」をめざす習近平</strong></span></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　それでは習近平氏はどういう課題に力を注いでいくことになるのでしょうか。<br />　<strong>朱</strong>　習近平が新体制を発表した記者会見で私が強烈に印象を受けたのは、自分の最大の課題は社会問題だと強調したことです。社会問題には２つの側面があります。<br />　１つは経済発展の次に必要なたとえば福祉制度など、いわば民政の側面です。もう１つは社会の民主化で、公正と公平の実現です。公平とは分配の公平であり、公正とは裁判などです。たとえば、あの人は偉い人の子こどもだから手を緩めるといったことをなくし、すべて同じ法律を適用するということですし、政府の政策決定の透明化、すなわち民衆が知る権利、参加する権利をある程度認めていくということです。<br />　同時に強調したのは幹部の汚職、腐敗対策を優先課題とするということでした。<br />　中国は毛沢東時代は政治優先、鄧小平から江沢民時代までは高成長を優先課題とし経済大国化した。そして胡錦涛時代の10年間で経済発展の歪みを直視して初めて社会問題に取り組みました。そのうえでさらに今後10年は、公正・公平の確保、すなわち法治国家構築、社会の民主化への取り組みが習近平の重視することだと思います。</p>
<p style="text-align: center;"><br /><strong><span style="color: #008000;"><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #004c00;">発展の歪み直視し公平・公正を重視</span></span></span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="color: #008000;"><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #004c00;">中間層が社会改革の原動力</span></span></span></strong></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆東アジアモデルの民主化とは？</span></strong></p>
<p>　<strong>朱</strong>　ただ、民主化というと連想されるのは複数政党制ですが、中国の民主化とは複数政党制にするということではありません。私は中国の発展段階を見るうえでは、韓国、台湾が戦後たどってきた道を見れば参考になると思います。<br />　すなわち、まずは経済の面で一種の開発独裁政治をやる。政治は独裁のまま経済を自由化する。韓国の朴正煕、台湾の蒋経国、そして中国は鄧小平時代ですね。経済が発展して生活がよくなったからといっても、次にいきなり複数政党制や直接選挙という段階に行くと混乱が生じる可能性が高いので、真の法治体制を先に整備するとして、国民から出てくるいろいろな要求に対して当局が現体制のなかで受け入れていく、公正・公平の制度化を積み重ねる。その間、民衆が抗議し、当局や役人が抵抗し、時には両者が衝突する場面も出てきます。そのプロセスを私は経済の民主化と政治の民主化の間にある社会民主化の段階と定義します。<br />　市場メカニズムの確立というのは言ってみれば経済民主化です。みんな同じルールのもとで経済活動をするということですからね。<br />　そしてその次にいきなり政治民主化を行う前に言論の自由、警察や裁判などの公正確保などで社会の民主化をしていくということです。習近平時代はそれを意識せざるを得ないと思います。<br />　世界最大の民主国家インドは民主化してはいても互いに足を引っ張り合いなかなか長期戦略が打ち出せないでいます。実は30年前、インドと中国は同じスタートラインだった。国のＧＤＰの規模も１人あたりの所得もほぼ同じでしたが、今の中国はいずれもインドの３倍になっています。そのインドは今度は中国を参考にしようと言っているほどです。<br />　ですから、中国からすれば政治民主化とは経済社会発展の結果であって、先に民主化すればいいという民主化万能論ではないということです。<br />　アフリカ諸国もかたちのうえではみんな複数政党制ですが、しかし経済発展、生活向上そして公平に分配する制度は確立できない。そういうなかで東アジアでは経済的に遅れた国が「経済・社会・政治」の改革順で民主化を実現した。韓国、台湾など一般的に言われる東アジアモデルです。中国もこのモデルの道を堅実にたどって前進していくということです。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆すべての村で首長選挙を実施</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　私たちからするとそのプロセスがなかなか理解しにくいところなんです。<br />　<strong>朱</strong>　要するに経済民主化が始まったらパンドラの箱を開けたようなものでその前に戻る道はないということです。そして豊かになるとみんな権利意識をもって内部からより一層、政治の民主化を求めるようになる。中国はまさにこの段階に入ったわけです。<br />　当局は、後戻りできないことが分かっているので、一党支配体制を維持しながらも国民の要求を徐々に吸収し、その過程で問題を解消していこうという方針を取ったのです。国民も現段階で体制を打倒せよ、革命を起こそうとは思っていないわけです。そこで正面衝突する「革命」ではなく、改良主義的な方法で社会の進歩が推し進められていきます。<br />　では、当局はどうやって社会民主化をするのか、すでに具体的に打ち出されているのは２つの民主化のアプローチです。<br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212110103.jpg" alt="大都市は急激な経済発展。公平、校正を求める中間層の声を受けとめるのが政府の課題だろう" width="260" height="126" /></span>　１つは上からの民主化、これは「党内民主化」です。今の一党支配そのものは否定しないが、政権与党としてどのように政策決定の制度化やルール化をするか、そして役人の不正に対してどうチェック体制を確立するか、これが党内の民主化です。<br />　もうひとつは底辺からレベルアップしていく民主化、「基層民主化」と呼ばれます。まず下から直接選挙を導入していくということです。今は村レベルには直接選挙はすべて導入しました。そしてすでに多くの郷鎮レベルではすでに数千カ所で直接選挙の実験が行われています。さらに200万から300万人の大都市、たとえば深【土川】市というかつての経済特区が今度は政治改革の実験区として指定されており、数年以内に市長の直接選挙の実験が行われることになっています。<br />　この２つのアプローチで社会問題を解決し、これが完成した時点でおそらく政治の民主化もできるということだと思います。こういう過程を経た到達点が国政レベルでの直接選挙でしょう。私はポスト習近平時代、2020年代の前半、それを迎えるだろうと見ています。</p>
<p>（写真）<br />大都市は急激な経済発展。公平、公正を求める中間層の声を受けとめるのが政府の課題だろう</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆中間層が鍵握る社会に</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　同時に格差是正も課題だといわれていますが、これはどう考えられているのでしょうか。<br />　<strong>朱</strong>　今の中国では社会を不安定にする主要な格差問題は実は貧困ではないんです。たしかに最貧困層は少なくなったとはいえ最近の統計でも5000〜6000万人となっていますからこれに問題がないわけではありません。しかし、全中国13億7000万人の人口からすればわずか２〜３％の問題だということにもなります。もちろん取り組む必要がある問題ですが、私が言いたいこと、あるいは習近平がとくに強調している格差是正とは分配の不公平の解消です。<br />　今、とくに分配の不公平を不満に思っている人は誰かといえば、中間層です。中間層の人々は車も持ち家も持てる。彼らこそ情報もあり海外のことも知っていて、ゆとりがあるなかで自己主張ができるわけです。その彼らは、なぜあの人は親の七光りで自分よりも50倍も100倍も高い収入を得ているのか、と思っている。それが今の中国の最大の社会問題だということです。<br />　そこでこうした分配の不平等に対する不満を解消するために、たとえば今打ち出されているのが、幹部の所得、財産の公表制度です。次には遺産相続税を導入するかどうかの問題があります。これは何年もやってきていまだに実行されていませんが、今新たに問題提起されています。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆抗議運動は権利意識の高まりから</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　社会の民主化が課題になってきたということは逆にいえば中間層がある程度厚くなったことの反映でもあるわけですか。<br />　<strong>朱</strong>　そのとおりだと思います。中国の抗議活動は年間20万件もあるといわれていて、これだけを聞くと貧困にあえいで不満が高まり、一触即発というような捉え方がされますが、これは誤認だということです。<br />　統計によれば抗議運動の４割ほどはたしかに農村で起きていて、おもに土地の収容、環境汚染、高速道路やダムを造るなどで個人の利益が侵害されるというものです。そして３割ほどが都市部での不満です。都市開発にともなう立ち退きの問題、騒音、公害の問題、労働条件の改善、賃上げといったことです。<br />　このうち農村の抗議運動を調べてみると実は農家が自発的にやっているというより、ＮＧＯなどが農村に行って呼びかけている。みなさんはなぜ地方の役人の横暴を容認しているのか、都市部ではとっくに役人の特権は許せないという動きになっている、などです。これを当局もある意味では黙認しそれが結果的に地方の公害対策、土地流用制限につながればいいんじゃないか、と。そうすると実はみんな中間層が動かしているということです。<br />　これをどう見ればいいのか。声が大きいために外部からは中国社会が混乱していると見られますが、これは権利意識の発露なんです。20万件の抗議運動がある、しかし、20年前には２万件もなかった、だから20年前のほうが何も問題はなかったのか、といえばそれは全然違いますね。もっと深刻な問題はありましたが当時国民は権利意識もまた余裕も発言の場所もなかったということです。ですから今の中国は、中間層が社会改革の原動力になっているともいえるわけです。<br />　<strong>鈴木</strong>　意見を言うことによって逆に社会が安定する面があるということですね。抗議活動が大変に多いということは知っていましたが、お話を伺うと数字だけでは判断できないと思いました。</p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #008000;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #004c00;">日中の連携なくしてアジアは動かない<br />―大局見失わず関係改善を</span></span></strong></span></p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆日中関係をどう考えるべきか？</span></strong></p>
<p>　<strong>鈴木</strong>　では最後に日中関係について伺います。前向きに長い目で見て日中関係改善をどう進められるのか、そのためには何が求められるのかなどについてお聞かせください。<br />　<strong>朱</strong>　島の問題で日中関係がどん底に落ちてしまい私も非常に心を痛めています。教訓を考えるなら国と国との関係では互いに触れてはいけない３つの問題があるということです。<br />　１つは民族問題、２つめが宗教問題、そして３つめがまさに領土問題です。これらに触れるとみんな自分だけが正しいと主張し妥協ができなくなります。日中関係はこれまで40年間、領土などでいろいろな考えの違いはあっても、それを棚上げにし、いわばフタを閉めるかたちにして関係の拡大を優先してきたわけです。<br />　それを考えるとやはり領土問題は触れない、封じ込めるということがとくに外交のうえで重視すべきもので、国内政治のために領土問題などでナショナリズムを煽ってはいけないと思います。<br />　現時点ではそれぞれの立場、国民がいますから、完全に白黒つけるという解決方法はありませんから、やはりこの問題では知恵を働かせてもう一度棚上げにするか、棚上げにするためにフタを閉めるということでしょう。この問題を激化しないようにする、双方ともにその知恵、大局を重視する視野を期待したいと思います。<br />　ただ、やや逆説的にいいますが、今回の件では日中関係はあのように煽って安易に喧嘩してはいけないという教訓を得て、かえってこれからは経済や文化交流の大切さをお互いにもっと重視すると思います。なぜならこのような問題で経済や人の交流が影響を受けるのはどちらにとってもマイナスだからです。<br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212110104.jpg" alt="【クローズアップ 中国新体制】　中国が抱える課題　　朱建栄 東洋学園大学教授―聞き手：農村金融研究会 鈴木利徳専務理事" width="240" height="148" /></span>　すでに先日のプノンペンでのＡＳＥＡＮ＋３の会議で首脳会談は行われなかったものの、日中韓の大臣クラスでＦＴＡ推進で合意しました。互いに譲れない領土問題はあるとしても、それをどう解決するか慎重に考えながら、経済や文化交流はそこから切り離すということで認識が一致したのではないかと思います。<br />　やはり両国は経済、文化、人的なつながり関係が根本であって、小さな島の問題に両国関係の大局が拉致されてはならないということです。日中は世界２位、３位の経済大国としてアジア、世界に対する責任をもっと認識して、日中の提携がなければアジアは何もできないという意識を持つべきではないかと思います。<br />　<strong>鈴木</strong>　今日はお忙しいなかありがとうございました。</p>]]>
        

    </content>
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    <title>ＪＡ全農ミートフーズ株式会社　木村敬・代表取締役社長に聞く　　消費者と畜産農家の懸け橋として</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121205-18893.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.18893</id>

    <published>2012-12-05T07:41:15Z</published>
    <updated>2012-12-06T02:57:06Z</updated>

    <summary>　ＪＡ全農ミートフーズは今年11月、東京・千代田区大手町に４店目の直営焼き肉店「ぴゅあ大手町店」をオープンさせた。既存の３店が順調で、大手町店の開店でさらに弾みをつけ、国産食肉の消費拡大につなげようというものだ。木村敬社長に抱負を聞いた。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p><strong><span style="color: #008000;">◆出店増やし直販機会を拡大</span></strong></p>
<p><strong> ―「ぴゅあ大手町店」が11月１日にオープンしましたが、評判はどうですか。</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212050101.jpg" alt="木村敬・代表取締役社長" width="130" height="163" /></span>
<p>開店してまだ日が浅いですが賑わっています。1000円の焼き肉ランチに人気があり、周辺に焼き肉の店が少ないことと、リーズナブルな価格で国産のよい肉を使っているということが評価されているのだと思います。入居が始まったばかりのビルですが、最終的には１万人くらいの規模になると聞いています。これからが楽しみです。</p>
<span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212050102.jpg" alt="11月１日にオープンした「焼き肉本舗ぴゅあ」大手町店" width="240" height="160" /></span>
<p>生産者の団体である全農が、直接消費者に食肉を提供することは大きな意味があります。今は東京だけですが、将来は関西や福岡地区への出店も考えています。その前に香港で出店をすすめており、２月には開店の予定です。日本のおいしい牛肉が中国でも評価されると期待しています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>（写真）<br />11月１日にオープンした「焼き肉本舗ぴゅあ」大手町店</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆ＪＡの直売所への供給も</span></strong></p>
<p><strong> ―高齢化、人口の減少などで食肉の消費が伸び悩んでいます。消費拡大にどのように取り組んでいますか。</strong></p>
<p>食肉の消費は、高くていいものと、安いものを求めるものの二極化しています。もちろん高くていいものとはトレーサビリティがしっかりしていて、安全で安心な国産です。最近、高齢者も肉食によるタンパク質摂取が必要という考えが広がっており、消費を伸ばすチャンスです。消費が二極化しているのですから中途半端はだめです。単に国産だからというのでなく、的確な情報を発信し、安全・安心を前面に出してアピールしていきます。<br /> 具体的には、量販店や生協へのアピールをさらに強めるとともに、外食店舗を持ったり、ＪＡの直売所に直接販売したりすることなども考えています。野菜が中心のＪＡの直売所で、食肉が欲しいという要望があります。現在、和歌山、大阪、奈良などで直売所に出していますが喜ばれています。関東エリアも含め、全農、県本部と一緒になって本格的に取り組みたいと考えています。<br /> さらに消費拡大のため指定産地取引を行っています。産地と小売店を結び付け、このスーパーに行けば好きな産地の牛肉が買えるという仕組みです。農場名も出します。さらにウインナー、コロッケなど加工品にも、そこの肉を使ったことが分かるようにするのです。<br /> 加工品は特に価格勝負の面が強く、このためほとんど輸入原料というのが実態です。生肉は原産地表示が義務づけられていますが、加工品は原産地が分かりません。そこへ指定産地の豚肉で作ったウインナーを出すと、値段は多少高くなるかも知れないが、安心して買ってもらえるのではないでしょうか。<br /> 豚肉消費の４割は家庭用、つまりテーブルミートですが、残り６割は外食や惣菜、ハム、ソーセージなどの加工需要で、これは輸入肉が高いシェアを占めています。国産の消費を増やすためには、この６割のシェアを崩さなくてはなりません。そのためにも当社独自の指定産地取引を増やしたいと考えています。</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆生産者とつくる直売ルート</span></strong></p>
<p><span style="color: #008000;"><strong><span style="color: #000000;"> ―事業計画では24年度計画で前年度比約８％増の売上げを見込んでいますが、その見通しはどうですか。</span></strong></span></p>
<p>この４年ほどは、食肉の消費が落ち、市況も低迷しています。昨年は東日本大震災の影響もあって売上げも下がりましたが、今年は下げ止まっており、反転するときだと考えています。昨年は1979億円の実績でしたが、今年は2000億円台に乗るのは確実です。<br /> 経営理念にも掲げていますが、当社の目的は畜産農家の経営の維持・発展にあります。このために必要なことは、取扱量をふやすことです。頭数換算でみた国産食肉取扱量のシェアは、今年度の見通しで牛肉が約18％、豚が12・５％です。これは個別メーカーでみると、牛肉は全国トップです。いま策定中の３か年計画では、目標として牛肉で20％、豚肉で15％を検討しています。</p>
<p><strong> ―量販店などとの競争が激しくなっています。販売上の課題はなんですか。</strong></p>
<p>やはり量販店の力、バイイングパワーは強力です。ボリュームを扱うことができるのは量販店ですが、この取引と並行して、我々は生産者と一緒に直売のルートを広げていきます。直売は手間が掛ります。しかし、ヨーロッパでもファーマーズマーケットのような直売がひろがっていると聞いています。<br /> 産地の肉用牛はＪＡ系統が押さえています。牛は50％以上です。これをどう加工・販売ルートにするか。産地はもちろん、量販店や生協などとタイアップして考えていきます。最近、量販店などが産地ブランドによる差別化を強めていますが、全農グループは産地を持ち、飼料を扱い、トレーサビリティの体制もできています。この条件を生かして安全・安心を提案し、同業他社に対して優位性を保つことができると考えています。</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆チャレンジ精神を忘れずに</span></strong></p>
<p><strong> ―ＪＡグループの会社として、社員にどのような教育をしていますか。</strong></p>
<p>「消費者と国内畜産農家の懸け橋となり、畜産農家の経営の維持・発展に貢献する」という会社の基本理念を毎朝、役員・従業員全員で唱和し、毎日認識を新たにしています。この理念を深めるためには生産現場を知ることが重要で、特に若いうちに研修の機会をつくり、社員全員が一度は現場経験するようにしています。社員には常に「既存の事業に満足せず、新しいことにチャレンジする」という気持ちを忘れるなと言っています。この精神は、変化の大きい消費を相手にする販売会社には特に必要です。</p>
<p><strong> ―ありがとうございました。</strong></p>]]>
        

    </content>
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    <title>【農業倉庫火災盗難予防月間】米麦保管管理の基本は人　基本作業を日々繰返し、品質を維持する　　現地ルポ・ＪＡ菊池七城中央支店（熊本県）</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121203-18869.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.18869</id>

    <published>2012-12-03T08:36:22Z</published>
    <updated>2012-12-03T08:51:26Z</updated>

    <summary>　農業倉庫はカントリーエレベーターとともに、米麦の販売・流通の拠点施設だ。現在の日本社会では、米麦についても安全・安心は当たり前のこととされ、農業倉庫における「保管履歴」の開示は当然のこととされている。そのため農業倉庫においても細心の品質管理がなされなければ、産地として消費者・実需者から選ばれない時代だといえる。
　11月15日から始まった「農業倉庫火災盗難予防月間」（25年１月31日まで）運動は、火災盗難予防だけではなく、各ＪＡの自主保管体制を再点検し、よりいっそうの充実強化をはかることを目的に実施される。
　今回は、九州では福岡県に次ぐ米の産地である熊本県のＪＡ菊池の七城中央支所管内の低温倉庫に取材した。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #3366ff;">美味しい米を消費者の食卓に届けるために</span></span></strong></p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆西日本有数の米産地・熊本県</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212031402.jpg" alt="倉庫の前に広がる水田" width="240" height="146" /></span>　北海道・東北、北陸、そして茨城・栃木・千葉など関東の米産地になじんでいる東日本の人たちにはなじみが薄いかもしれないが、九州の熊本県は、西日本では兵庫県、福岡県につぐ米の作付面積があり（23年産米３万7900ha）、気象条件などで変わるが、毎年ほぼ20万トンの収穫量がある。<br />　主食用の銘柄は、５割強がヒノヒカリで、次いでコシヒカリ、そして県推奨米・森のくまさんなどとなっている。<br />　「県内消費者の９割以上が県産米を購入している」（岩永祐治ＪＡ熊本経済連米穀農産部長）という県内需要を中心に販売しているが、平成23年は「東電福島第一原発事故による放射能汚染米の風評による西日本産米への需要が高まり、22年産米を上回る収穫前契約の申し込みが殺到するとともに、今まで取引きのなかった県外卸からの打診が相次ぎ、業者の庭先集荷の活発化と農家保有米の増加で、ＪＡ集荷量が減少する傾向になった」と中野敬悟ＪＡ熊本経済連米穀農産部米穀課長。<br />　24年産米については、そうした動きも沈静化しており「例年通りの動き」となると考えられているが、阿蘇地域での豪雨による冠水や長梅雨の影響などで作況は県平均で97となっており、生産量は23年産米よりやや減少する見込みだという。</p>
<p>（写真）<br />倉庫の前に広がる水田</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆県内の全農業倉庫ＣＥを総点検</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212031401.jpg" alt="菊池の米は江戸時代から「天下第一の米」と称されている" width="240" height="211" /></span>　九州の米どころでもある熊本県には、１３８の農業倉庫と25基のカントリーエレベーターがある。農業倉庫のうち低温倉庫が39、準低温倉庫が29となっている。<br />　米麦の「保管管理の基本は人」（馬場元治ＪＡ熊本経済連米穀農産部農産課長）であるとの考えから、毎年２〜３月に県内ＪＡを集め保管管理の研修会を行うとともに、農倉基金などが実施する各種の研修会にＪＡの担当者が参加している。「基本的なことをきちんと知っていれば、万が一事故が起きたときに、事故を拡大しなくてすむ」から、基本を学ぶために研修を行う。そして何より「１回トラブルが発生すれば解決するのに時間がかかる」ので、「穀温管理など基本的作業を日々繰り返すことで、事故は防げる」ということをきちんと理解し実行してもらうことが大事だと馬場課長は強調する。<br />　ＪＡ熊本経済連では、24年の３月から４月にかけては、県内農業倉庫などの施設すべてを点検し、問題がある施設については改善要請をしたという。しかし、これらの施設は建設されてから30年以上経っているものが多く老朽化が進んでいること。経験を積んだＪＡの担当者が少なくなってきているなど、当面の対策だけでは対応しきれなくなってきている問題も多いことから、経済連として「連合倉庫を建設する」ことを具体的に検討しているという。</p>
<p>（写真）<br />菊池の米は江戸時代から「天下第一の米」と称されている</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆菊池川流域は江戸時代からの良質米産地</span></strong></p>
<p>　九州の米どころ熊本県のなかでも「城北」といわれる北東部は良質米産地として知られている。<br />　この地域の東部と北部は阿蘇外輪山系を有する中山間地、西部と南部は菊池川・白川流域に広がる台地・平野部と、自然豊かな地域だ。<br />　この地域の米は、江戸時代に大阪の堂島で肥後藩の蔵米として取引きされており、菊池米は「天下第一の米」と称され、将軍の御供米にも用いられていたという。<br />　そして現在もその伝統を受け継ぎ、ＪＡ管内では主力品種銘柄であるヒノヒカリを中心に、食味豊かで安全性の高い米づくりに取組んでいると、冨田浩敬ＪＡ菊池営農部農産課長。そしてＪＡ菊池の安心品質の農畜産物統一ブランドである「きくちのまんま」菊池米として販売されている。</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212031403.jpg" alt="冨田ＪＡ菊池農産課長、山下七城中央支所営農生活課長、永松さん、河野ＪＡ菊池農産課農産係長（左から）" width="400" height="228" /></span></p>
<p>（写真）<br />冨田ＪＡ菊池農産課長、山下七城中央支所営農生活課長、永松さん、河野ＪＡ菊池農産課農産係長（左から）</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆食味ランキングで特Ａの「七城のこめ」</span></strong></p>
<p>　今回取材に訪れたＪＡ菊池七城中央支所管内（菊池市七城町）は、その菊池米の本場で、ここで生産されるヒノヒカリは、平成20年産米から４年連続、通算６回日本穀物検定協会の食味ランキングで最高位の「特Ａ」の評価を得ており（24年産米は11月20日現在未発表）、「七城のこめ」として販売されている。また、菊池川の対岸に位置するＪＡ鹿本の森のくまさんも22年産米から「特Ａ」の評価を得ている。<br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212031404.jpg" alt="24年産米初検査のヒノヒカリは全量１等米。新米を入念に検査する農産物検査員（ＪＡ菊池ＨＰ）" width="260" height="173" /></span>　七城中央支所管内の米作付け面積は500ha弱、生産者は380名で、主食用として作付けされているのはすべてヒノヒカリで、毎年６月20日ころから田植えして10月初旬に収穫する。<br />　この食味ランキングで最高の特Ａ評価を得ている「七城のこめ」は、熊本県の慣行栽培より化学肥料・農薬を50％以上減らしたエコファーマー・特別栽培米として生産・販売されている。</p>
<p>（写真）<br />24年産米初検査のヒノヒカリは全量１等米。新米を入念に検査する農産物検査員（ＪＡ菊池ＨＰ）</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆倉庫管理のポイントは穀温管理と出庫後の清掃</span></strong></p>
<p>　この地域の米を保管する農業倉庫は、ライスセンターに隣接し、メロンやナシなどの選果場と倉庫下屋の屋根が接するように建てられており、一見農業倉庫とは見えない造りになっているのが珍しい。<br />　倉庫はフレコン用と米袋用に分けられておりいずれも低温倉庫となっている。<br />　いずれの倉庫も30年以上経っており、保管管理には苦労しているとのことだが、七城中央支所で農業倉庫を管理している山下久雄課長は、農業倉庫管理でもっともポイントをおいているのは「温度・湿度そして穀温管理」だという。<br />　そして実際に農業倉庫を担当している永松弘樹さんは「農家保有米もあるので毎日農業倉庫に行く、その際、品質管理を含め、火災盗難についても確認している」。火災盗難予防については、警備会社とも契約しているが、隣接して選果場もあり心強い。<br />　フォークリフトの作業においては、安全面から排気ガス排出用の大型換気扇を設置するなど工夫されている。また、作業中に汚れたりするおそれもあることから「必ず電気掃除機（自走式）などを使って清掃する」ことにしているという。<br />　出庫する米そのものには問題がなくても、フレコンや米袋がちょっと汚れているだけでクレーム対象になり、場合によってはその出庫ロットすべてが返品されてくることがあるからだ。<br />　こうした人には見えないかもしれない地道な努力によって、生産者が苦労して栽培してきた米の品質を守っているといえる。そしてこれからも「きくちのまんま」のおいしい米が、熊本県民を中心とした消費者の食卓で輝きを増していくのではないだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center;"><br /><strong><span style="font-size: large;"><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #666699;">万全な火災盗難予防を</span><br /></span>ＪＡ全農米穀部</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212031405.jpg" alt="農業倉庫火災盗難予防月間ポスター" width="200" height="282" /></span>　財団法人農業倉庫受寄物損害補償基金（農倉基金）に登録されている全国の農業倉庫は、約6400棟が設置され、収容力約600万トン（平成24年９月現在）を有しています。農業倉庫は集荷・販売の拠点、そして、国内産食糧の保管・供給という生産者と実需者を結びつける大きな役割を担い、まさにＪＡグループ米穀事業の物流中核拠点と言えます。<br />　政府米の保管をめぐる環境としては、平成15年に国の保管管理要領が廃止されて９年が経過し、平成21年度からは国との寄託契約は直接契約となり、契約内容に湿度管理の基準が追加されました。また、政府米保管倉庫は指定制から公募制となり、今まで以上に農業倉庫業者であるＪＡの役割や責任が大きくなっています。<br />　また、近年における実需者や消費者の食の安全・安心に係る関心は一層強くなり、信頼確保のため保管米麦の品質管理の徹底が求められています。<br />　本会では、農倉基金とともに全国４会場で農業倉庫保管管理技術研修会を開催（11〜12月）し、保管管理担当者の技術向上を図るとともに、火災や盗難が多発する冬季に防災・防犯管理の強化・徹底を目的として「農業倉庫火災盗難予防月間」（11月15日〜翌年１月31日）を設定し、全国一斉運動を展開しています。<br />　近年、ＪＡの合理化の一環として倉庫担当者の兼務業務の増加等により、現場の体制が手薄になる可能性があります。<br />　この時期は、検査・入庫が進み、倉庫の保管数量は年間で最も多く、また、火災の発生しやすい時期であり、万が一、火災事故が発生すると甚大な被害となる可能性があります。<br />　近年、倉庫において保管している農作物の盗難事故が多発しており、米穀についても流通の多様化により換金が容易となっていることから、盗難の対象として普段は無人の農業倉庫が狙われる恐れがあります。<br />　一方で、農業倉庫だけではなく、カントリーエレベーターやライスセンターについても、機械の故障や清掃不足・不適切な人員配置等による火災事故が起きる事例が最近多発しています。<br />　さらに、カントリーエレベーター・ライスセンターの灯油タンクから灯油を大量に抜き取る盗難事故も発生しており、合わせて十分な対策が必要です。<br />　農業倉庫関係者の皆様におかれましては、研修会・会議および巡回指導等を通じて防災・防犯意識の高揚を図っていただくとともに、改めて緊急時の連絡体制の確認と施設・設備の点検整備を行っていただき、あらゆる事故の発生防止に向けて保管管理に万全を期していただきますようお願いします。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #666699;">農業倉庫火災盗難予防月間にあたって</span></span><br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212031407.jpg" alt="久寝正則理事長" width="100" height="101" /></span>（財）農業倉庫受寄物損害補償基金 理事長　久寝　正則</strong></p>
<p>　日頃から米麦の適正な保管管理について、ご努力をいただいていることに感謝申し上げます。<br />　農業倉庫における火災盗難事故は皆様の努力のおかげで最近は少なくなっていますが、一方でカントリーエレベーターやライスセンターでの火災が多くなっています。カントリーエレベーターもライスセンターも乾燥作業には火を使っていますので、必然的に火災発生のリスクはありますが、担当者が機械の自動運転任せにしていたために気付くのが遅れたというケースも見られます。担当者の心掛け次第で火災事故を減らすことも可能なのではないかと思われます。また、近年ではカントリーエレベーターの地下タンクから灯油が盗まれる事件も発生していますので、灯油の管理にも十分留意する必要があります。<br />　さて、今年も火災および盗難事故を未然に防ぐとともに品質管理に万全を期すために、全農と連携して「農業倉庫火災盗難予防月間」を設け、防災防犯の徹底と併せ適切な保管管理を図る運動を展開してまいります。<br />　農業倉庫における火災事故の発生は少なくなっているとはいえ、不審火・放火の心配もありますので、倉庫周辺には燃えやすいものを放置しないこと、また不在時は倉庫や事務所敷地出入口は必ず施錠することなどの対策が必要です。また、ライスセンターやカントリーエレベーターでの火災事故を防ぐためには、特にバーナーなど機械設備の日ごろからの点検・整備が不可欠です。<br />　このような農業倉庫等の火災盗難事故を未然に防止し、保管管理に万全を期すために、この月間において、ＪＡ役職員の行動基準など防災体制を確立したうえで、農業倉庫等における火災および盗難事故防止に重点においた取組みが必要です。さらには毎日の倉庫見回りを徹底し、保管米の品質管理に万全の注意を払うとともに、害虫・ネズミ被害にも注意する必要があります。<br />　このような取り組みは、皆さんが日常的に実施されていることとは思いますが、改めて予防月間において実施すべき事項を確認し、保管管理に万全を期していただきたいと思います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #666699;"><span style="font-size: x-large;">平成24年度 農業倉庫火災盗難予防月間の取り組みについて</span><br /></span>―月間のすすめ方―</span></strong></p>
<p><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">趣 旨</span></span></strong></p>
<p>　冬期にかけては農業倉庫の火災・盗難の多発期を迎える。最近では農業倉庫での火災事故の発生は少なくなってはいるものの、ＣＥやＲＣでの火災事故は毎年のように発生している。<br />全国での火災事故全体における出火原因の第１位は放火・放火疑いでその割合は約２割を占めており、農業倉庫においても倉庫周辺に仮置きした木製パレットやその他の可燃物に火をつけられるなど、不審火によるものも時々見られる。<br />　新米の入庫以降、農業倉庫の南京錠や通用口、シャッターの鍵などを壊しての盗難事故のほかに、最近ではＣＥやＲＣの灯油タンクから灯油を大量に抜き取るという盗難事故も発生している。<br />　ついては、防災・防犯管理の強化・徹底を目的として「農業倉庫火災盗難予防月間」を設け、関係機関の協力を得てＪＡグループが一体となって全国一斉に運動を展開する。<br />　農業倉庫業者は、日々適切な保管管理を励行する必要があるが、特にこの月間においては防災意識の高揚を図るとともに、農業倉庫における火災および盗難事故防止に重点を置いた倉庫見回り、施設・設備の整備・点検等を行ない、保管管理に万全を期するものとする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">期 間</span></span></strong></p>
<p>　平成24年11月15日から平成25年1月31日までとする。</p>
<p><br /><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">実行項目</span></span></strong></p>
<p>　農業倉庫業者は「自主保管マニュアル」、および「消防法令」、ならびに別添「農業倉庫火災盗難事故防止対策」に定める火災盗難予防に関する事項の確認・点検を行ない、必要な対策の実施に努める。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">火災盗難予防運動の推進方法</span></span></strong></p>
<p>（1）ＪＡ全農・農業倉庫基金<br />　必要に応じて関係各機関の協力を得て、次の予防運動を推進する。<br />ア．全国農業協同組合連合会と財団法人農業倉庫受寄物損害補償基金は、ＪＡおよび県本部・県農協・県連（以下、県本部等）の農業倉庫担当者を対象に研修会を開催し、趣旨の徹底と意識の高揚をはかる。<br />イ．「農業倉庫火災盗難予防月間」ポスターを全国の農業倉庫に配布するほか、「農業倉庫・かんとりーえれべーたーと防災」誌、新聞等を活用して趣旨の周知徹底をはかる。<br />（2）県本部等<br />&nbsp;必要に応じて関係機関の協力を得て、次の予防運動を推進する。<br />ア．ＪＡの農業倉庫及び米穀担当者を対象にした会議等においては、火災盗難予防について趣旨徹底を図り、防火・防犯意識の高揚をはかる。<br />イ．巡回指導班を組織して農業倉庫の巡回を行ない、火災盗難予防設備および消火設備の点検・整備の指導に努める。<br />ウ．「農業倉庫火災盗難予防月間」ポスターを掲示し、関係者の意識の高揚をはかる。<br />エ．県本部等の機関紙・地方新聞等を活用して火災盗難予防運動の趣旨の徹底に努める。<br />（3）ＪＡ<br />必要に応じて関係機関の協力を得て、次の予防運動の実施に努める。<br />ア．農業倉庫における米麦保管の重要性を再認識し、役職員の意識・責任感の高揚をはかる。併せて、本庫だけでなく、特に支庫の見回りを行い、防火・防犯の徹底をはかる。<br />イ．農業倉庫等の火災盗難予防設備および消防用設備等の一斉点検を行なう。<br />ウ．事務所、農業倉庫、共乾施設等に「農業倉庫火災盗難予防月間」ポスターを掲示し、役職員や関係者に注意喚起を行なう。<br />エ．この期間中、消防・警察関係の協力を得て、防火・防犯についての指導を受けるとともに、消防訓練等を実施する。<br />オ．有線放送・ケーブルＴＶ等を利用し、あるいはチラシを配布して、組合員および付近住民に火災発生時における緊急連絡の協力を要請する。</p>
<p><br /><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">農業倉庫火災盗難事故防止対策</span></span></strong></p>
<p>　農業倉庫における火災盗難事故を未然に防止し、保管管理の万全を期すため、次の事項を実施する。</p>
<p><br /><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">防災体制の確立</span></span></strong></p>
<p>1．農業倉庫の防災体制を確立するとともに、災害時における役職員の行動規準を定める。<br />（1）事故発生時における通報を敏速に行なうため、非常時連絡先表を掲げるなどの連絡体制を整備しておく。<br />なお、火災事故発生時における初期消火に役立つよう、消火器取扱方法の徹底など平素の訓練に努める。<br />（2）農業倉庫の総括責任者、上級責任者、現場保管管理責任者および火元取締責任者を定め、各倉庫戸前にその氏名を掲示する。<br />当該責任者は相互の連絡を密にして事故防止対策の徹底をはかる。<br />（3） 農業倉庫の鍵の保管責任者を明確にするとともに、保管場所を特定し、厳格に管理する。<br />（4）警備規程を策定し、これにもとづき庫外・庫内の巡回を行なう。<br />（5）本庫のみならず、支庫についても、宿直等にかわる常時監視体制の点検・整備を行なう。<br />（第三者に本庫・支庫の警備を委託する場合も含む。）<br />２．消防署・警察署の協力を得て、防火・防犯の指導を受ける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">施設の点検と整備</span></span></strong></p>
<p><strong>火災防火</strong></p>
<p>（1）建物<br />ア．農業倉庫周辺の建築物の構造・配置を防火上の見地から見直し、改善に努める。<br />イ．下屋の一部を事務所に利用する時は、火気取扱責任者を定め責任を明確にする。<br />ウ．ガソリン、灯油、ＬＰガス等の燃料は、必ず所定の危険物貯蔵庫に格納するものとし、農業倉庫には保管しないよう関係者に徹底をはかる。<br />エ．農業倉庫構内の要所に火気使用禁止および禁煙の標識を掲示し、指定場所以外での火気の使用を禁止する。また、構内は禁煙とし、喫煙場所を設定する場合は、休憩所に水を張った吸殻入れを備え、特定する。<br />オ．農業倉庫内外の見回りを励行し、庫外の枯れ草・塵芥の吹きだまりは、必ず除去するなど、清掃に努める。また、倉庫周辺には木製パレットなど可燃物を置かない。<br />（2）電気設備<br />ア．電気の配線および警報器・電灯等の電気設備について、財団法人 電気保安協会等による絶縁抵抗試験 （１年に１回） を受け、電気火災の発生を防止する。<br />イ．農業倉庫内には原則として裸電球を設置しない。やむを得ず設置する場合においては必ずグローブを使用する。<br />ウ．断熱構造の低温倉庫等における天井の照明灯は吊下式とし、断熱材から隔離する。<br />（3）暖房設備<br />農業倉庫構内の建物において使用するストーブは、日本工業規格に合格した自動消火装置（耐震自動消火装置、ガスは立ち消え安全装置）付きのものとする。また、ストーブの下敷きには不燃性の資材を使用する。<br />（4）消火設備<br />ア．「簡易消火器具の農業倉庫設備における最低基準（別表）」にもとづき、消火器を設置する。なお、消火器は「国家検定合格品」を使用する。<br />イ．消火器の備え付け場所を明示する。<br />ウ．消火器の点検は、６ヶ月に一回以上行う。［消防庁告示第９号平16・5・31］<br />点検を行った結果を維持台帳に記録するとともに、３年に１回消防署長に報告しなければならない。［消防法17条3の3、消防法施行規則第31条の6］<br />エ．消火器の使用方法等に関する担当者の訓練を実施する。<br />オ．消火器の規格・点検内容が平成23年１月に改正され、旧型消火器の使用は平成33年12月末が期限とされたので、順次改正後の規格の消火器に交換する。<br />また、消火器の点検基準についても、蓄圧式消火器の内部及び機能点検開始時期を製造後３年から５年に改め（加圧式は従来通り製造後３年）、製造後10年を経過した消火器の耐圧性能点検が義務づけられたので、基準に沿って点検を実施する。［平22年総務省令第111号、平22年消防庁告示24号］<br />（5）危険通知<br />ア．ウレタン系、スチレン系など可燃性断熱材を使用した倉庫では、爆燃現象を引き起こす危険があるので、倉庫出入口に「可燃性断熱材使用」の旨を大書きで表示する。<br />イ．火災発生の際は、倉庫の出入口、天窓、地窓を密閉し初期消火に努めるとともに、速やかに関係機関に通報する。</p>
<p><br /><strong>盗難防止</strong></p>
<p>（1）構内への侵入を防ぐため、周囲に塀を巡らす等により無用の者の出入りを排除する。<br />（2）入出庫作業にともなう下屋・検査場所等における米麦の仮置きは、極力短時間に留める。<br />事情により、仮置きが翌日以降にわたる時は、厳重な警戒体制をとるものとする。<br />（3）本庫の戸は可能な限り二重戸とする。<br />扉の外側は鉄製または木製亜鉛板張りとし、難燃性の断熱材を使用する。<br />（4）錠前は可能な限り複数とりつけるものとし、うち一つは盗難予防効果の高い「隠し錠」または「落し錠」を使用する。<br />（5）施錠の確認は、確実に実施する。<br />（6）盗難の集団化に対処し、防犯ベルを設置する。<br />また、防犯ベルの作動状況を随時検査し、外部配線の露出部分を被覆する等により防犯設備の機能強化を図る。<br />（7）農業倉庫構内の要所に、外灯を設置する。<br />（8）休日、深夜における農業倉庫の監視体制を点検・整備する。<br />とくにＪＡ事務所から離れた支庫については、周到な防犯設備を装備するとともに、在庫品の早期出庫または本庫への集約化をはかる。<br />（9）保管台帳、荷渡指図書等を常に在庫品と照合する。在庫品の数量確認に当たっては、必ず上級責任者も立ち合うものとする。<br />なお、米トレーサビリティ法により、米穀等の入出荷の記録を作成・保存（原則3年間）することが義務付けられている。<br />（10）盗難事故発生の報告を受けた県本部等は、関係機関へ速やかに連絡するとともに、近隣のＪＡに通報し警戒を促す。</p>
<p><br /><strong><span style="background-color: #fefdeb;"><span style="font-size: large;">農業倉庫保管管理技術研修会</span></span></strong></p>
<p><br />　保管管理技術の向上をめざして全国４会場で開催</p>
<p>　ＪＡ全農と農業倉庫基金は、毎年ＪＡおよび県本部・県連などの農業倉庫担当者を対象に、保管管理体制の強化ならびに保管管理技術の向上をはかるために「農業倉庫保管管理技術研修会」研修会を開催しており、今年も次の４会場で開催されている。<br />　なお２日間の研修後、受講者には修了証を交付している。<br />○東日本１（北海道・東北）11月29〜30日仙台市<br />○東日本２（関東・甲信越）11月８〜９日新潟市<br />○中日本（東海・北陸・近畿・中国・四国）11月15〜16日大阪市<br />○西日本（九州）12月６〜７日福岡市<br />研修内容は<strong>表</strong>のとおり。</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1212031406.gif" alt="研修内容" width="443" height="505" /></span></p>]]>
        

    </content>
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    <title>中国、トウモロコシの輸入先多元化を検討―国内生産量は史上最高</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121129-18828.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.18828</id>

    <published>2012-11-29T07:36:55Z</published>
    <updated>2012-11-30T00:13:38Z</updated>

    <summary>　2012／13年度の世界のトウモロコシ生産量の見込みは８億4000万t。このうち中国は２億tで米国ついで２位、世界全体の生産量の24％を占める。
　農林水産省がまとめている「海外食料需給レポート」によると、価格の上昇による作付け意欲の増加から収穫面積が増加したことと、７月の降雨もあって単収も上昇、２億ｔと史上最高の生産量になる。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p><span style="color: #008000;"><strong>◆価格高騰で増産意欲</strong></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><span style="color: #000000;">　2012／13年度の世界のトウモロコシ生産量の見込みは８億4000万t。このうち中国は２億tで米国ついで２位、世界全体の生産量の24％を占める。<br />　農林水産省がまとめている「海外食料需給レポート」によると、価格の上昇による作付け意欲の増加から収穫面積が増加したことと、７月の降雨もあって単収も上昇、２億ｔと史上最高の生産量になる。<br />　（独）農畜産業振興機構調査情報部の河原壽氏によると、中国でも今年は干ばつが発生したが、発生地域が雲南省、貴州省など西南部でトウモロコシ主産地の黒竜江省、吉林省など東北部では限定的だった。<br />　同氏によると、黒竜江省ではトウモロコシと大豆の１ム（約6.7ａ）あたりの収益差は2005年の60元から2010年には163元に拡大している。１元を12.5円として10ａあたりに換算すると大豆よりトウモロコシのほうが3051円収益が高いという。このため同省では収益の高いトウモロコシへの転換が進んでいる。2009年にはトウモロコシ、大豆ともに同省内の作付け面積は401万haだったが、2010年にはトウモロコシが437万ha、大豆が355万haと逆転した（中国統計局・中国農業統計年鑑）。</span></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><strong>◆工業用需要も拡大</strong></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><span style="color: #000000;">　河原氏の調査によれば、中国国内の２級トウモロコシ価格（規格：１リットル685ｇ以上710ｇ未満）は2000年から03年ごろまでは１ｔ1100元前後だったが右肩上がりに上昇し11年には2300元以上になっている。<br />　価格の上昇は需要の増加。畜産物の需要増で飼料用需要が拡大していることはすでに指摘されていることだが、たとえば豚用配合飼料は07年2411万ｔだったが11年には5050万ｔに増えている。豚肉の生産量も07年の4288万ｔから11年には5053万ｔに伸びている。<br />　畜産物の需要増以外の食生活の変化もトウモロコシ価格の上昇の要因となっている。中国ではでん粉の生産量の95％がトウモロコシを原料に生産されているというが、一方で国内の砂糖価格が高騰、そのため代替甘味料原料としてのトウモロコシ需要も高まっているという。<br />　また、トウモロコシ由来のエタノール生産は需給ひっ迫を背景に制限されているものの、白酒の原料としては伸びている。トウモロコシの工業用需要のうちアルコール生産は４割程度を占め、その７〜８割が白酒向け。白酒の生産量は05年では349万ｔだが、10年には891万ｔまで増えた。</span></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><strong>◆小麦需要もひっ迫に</strong></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><span style="color: #000000;">　トウモロコシ価格に高騰でトウモロコシの収益に相当する価格が農産物の買い入れ価格に基準となり、野菜やてん菜などの価格上昇も招いているという。<br />　一方では飼料価格の高騰は畜産業に打撃も与えている。河原氏の事例調査によると、河北省の酪農企業では牛乳販売価格１kg2.9元に対して飼料価格は同2.8元。収益が見込めないことから飼養頭数を減少させたり、零細な農家では廃業も進んでいる模様だという。<br />　同時に飼料価格を削減しようと小麦の代替需要も拡大してきた。養豚企業への調査ではトウモロコシの配合割合を60％から30％に減らし、ゼロだった小麦を30％にしていたという。その判断はトウモロコシ価格が１ｔ2500元に対して小麦は2300元だったため。しかし、こうした飼料用小麦の需要急増で今度は小麦の需給ひっ迫も懸念されている。</span></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><strong>◆生産量は史上最高でも輸入は継続</strong></span></p>
<p><span style="color: #008000;"><span style="color: #000000;">　農林水産省の海外食料需給レポートによるとトウモロコシの期末在庫量は約6000万ｔの見込みで期末在庫率は30％の見込みだ。しかし、2000年ごろには１億2000万ｔ程度あった。その後、備蓄量は需要の伸びにともなって年々減少してきた。<br />　そして2010年５月から米国からの輸入が開始されこの年は150万ｔを輸入した。その後は輸入量が増え、昨年は500万ｔを突破した。　今年は米国で干ばつが深刻化し価格が高騰しているが、それでも中国は輸入を行った。その理由はシカゴ相場が１ブッシェル８ドルと高騰しても、中国では夏に同10ドルもの流通価格となったため。米国産のほうが割安感があったということになる。<br />　現在は米国の減産によって輸入見込み量は下方修正されたがそれでも200万ｔを輸入するとみられている。史上最高の生産量といっても需要を満たすためには輸入が必要になっている。<br />　その輸入も米国だけではなくアルゼンチン、ブラジル、ウクライナからの手当を協議している。海外食料需給レポートは、10月に中国輸出入銀行がウクライナに対して農業資材などへの融資する見返りにトウモロコシで現物返済してもらう協定を結んだ模様だと紹介している。その量は年間300万ｔ程度だという。</span></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a onclick="window.open('/archive03/tokusyu/assets_c/2012/11/toku1211290201-11290.html','popup','width=575,height=275,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/11/toku1211290201-11290.html"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/assets_c/2012/11/toku1211290201-thumb-555x265-11290.gif" alt="中国のトウモロコシの需要の推移（「海外食糧需給レポート」農水省）" width="555" height="265" /></a></span></p>
<p>（表）（「海外食料需給レポート」農水省）</p>]]>
        

    </content>
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    <title>【クローズアップ・日米関係】　「政府の役割」を重視した米国民の選択　政治評論家・森田実氏インタビュー</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/archive03/tokusyu/2012/tokusyu121112-18522.html" />
    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.18522</id>

    <published>2012-11-12T07:06:14Z</published>
    <updated>2012-11-13T09:40:42Z</updated>

    <summary>　米国大統領選挙ではオバマ大統領が再選された。今回はこの選挙結果が日本や世界にどう影響を与えるのか政治評論家の森田実氏に聞いた。森田氏は海の向こうの米国が日本に与える影響より、安全保障の重要性やグローバリズムの名のもとに米国依存を強めてきた日本政治、「政府」のつくりかえこそ私たちの課題だと強調した。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #ff0000;">問われるのは日本の政治</span></span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #0000ff;">米国大統領、オバマ再選の意味</span></span></strong></p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆自由競争至上主義は見直されるか？</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="get" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1211120101.jpg" alt="森田実氏" width="100" height="124" /></span>　オバマは、過度の自由競争経済が米国を壊しただけではなく、世界に非常に悪影響を及ぼしたので、すべてを民間の自由競争に委ねるという方向は改め、政府の力によって貧富の差を解消しつつ経済を上昇させる必要がある、という切り替えを主張して４年前に大統領に就きました。<br />　その時はアメリカ国民も、共和党政権が過剰なまでに弱肉強食をあおるばかりで貧富の差の拡大を放置し、一方では海外で戦争を拡大させたことにこれは行き過ぎではないかとの気持ちから、変化を求めてオバマを登場させたのだと思います。　しかし、傷は深すぎました。つまり、レーガン革命以来のこの傷は４年ぐらいでは回復できず経済も上向きにならず失業率も改善されなかった。同時に民主党のなかにもオバマが掲げた方向をまだ理解できていない人もかなりいて、オバマは指導力が発揮できず停滞感が生まれた。<br />　したがって、今度の大統領選は、これ以上オバマに託すよりはもう一度共和党時代の自由競争主義に戻ったほうがいいのではないかとロムニーの支持が高まって一時はほぼ五分五分になりました。しかし、最後にオバマは逃げ切りました。<br />　この結果は、オバマの現状維持政策を国民は支持したということになりますが、これにはいわば運命的なものがあったのではないかと私は感じました。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆巨大ハリケーンと大統領選挙</span></strong></p>
<p>　そう思うのは投票直前、巨大なハリケーン・サンディに襲われたことです。これには政府が立ち向かうしかない。共和党の大統領候補で当選する可能性があるとはいえ野党のロムニーに政府に匹敵する力はない。だが政府には力がある。政府を指揮し巨大ハリケーンに立ち向かったことによって、オバマは最後に逃げ切ることができました。<br />　つまり、巨大ハリケーンの襲来が大統領選挙の直前だったことがオバマを最後に勝たせたのではないかと思います。ロムニーは政府の力じゃない、民間の力こそ重要だと主張したのですが、天がこの共和党の自由競争至上主義の復活をとめたのではと私は感じました。　オバマの勝利は天が与えたものです。同時に「政府の役割」というものを支持したアメリカ国民の&ldquo;悪くない選択&rdquo;だったとみることができる。これは世界各国に対しても政府の役割を自覚した運営をやっていかなければならないことを示していると思います。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆最悪の日米関係　なぜ、従属的なのか</span></strong></p>
<p>　しかし、今の日本政府はどうか？<br />　日米関係は私は率直にいって最悪だと思っています。その意味は米国べったりでやっていたのでは日本に発展はないことがはっきりしてきたにもかかわらず、現在の日本政府はあまりにも従属的で米国の機嫌をとりながらやっていこうという姿勢だということです。<br />　米国もこれに馴れてしまい日本は何でも言うことを聞くと思い込んでしまった。この意味で日米関係は最悪です。<br />　今世紀に入ってブッシュ政権以降、日本は細かなことまで米国の言う通りにするようになり、ついには初めにイエスありきにまでなってしまった。<br />　さらに政権交代後も菅政権ではもっとひどくなって米国が日本に対して何を望んでいるかを分析するだけではなく、それを想像しあらかじめ貢ぎ物を献上するかのような姿勢に堕している。<br />　たとえばＴＰＰについては、初めに受け入れありきの姿勢で表明した。こんなことは狂気の沙汰といわなければなりません。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆日本人はどう生きていくのか</span></strong></p>
<p>　私は資本主義は工業においては使いようによっては有効であるけれども、自由競争を過度にすれば工業すらも崩壊させると思っています。自由競争主義は、過ぎれば害をもたらします。政府の力で制御しなければ工業すらもうまくいかないのです。<br />　その一方で自然を相手にし自然と共存しながら成り立っている農業や水産業や林業、つまり広い意味での自然産業には人間の力を万能と見るような市場経済、競争主義を適用してはいけないのです。<br />　ところが自由競争至上主義者は何を思い違いしたのか、市場競争主義を執拗に農業に入れようとしてきた。極端な自由競争を農業に入れれば農業がうまくいくという倒錯したとしか言えない議論すら出てきた。しかもその考えが万能だと思うような人間が政治家や一部の経済官庁、学者の主流になり、ジャーナリズムでも主流になって日本の農業を痛めつけてきました。<br />　そのうえ今度は米国を主体とする自由競争至上主義的経済運営のなかに日本の農業を無条件に入れ込もうとしている。これがＴＰＰです。これを野田民主党政権が推進するという。<br />　私は大学入学で東京に出てくる18歳まで母親を手伝って農業をやっていました。本当に原始的な農業でしたが人間の原点だという思いがあります。<br />　つねに自然に対して畏敬の念を持ち、自然の存在を認め自然が生み出す恩恵だけではなく厳しさとも共生しながら自然からの富を頂戴していくというのは人類の、ある種の宗教性をも持った営みです。農業を中心とした自然産業の恩恵によって日本人はこの日本列島で生き続けてきました。<br />　今後もこの日本列島で生きていくのです。農業などの自然産業は日本の基幹産業ですが、単なる産業ではなく日本そのものです。そしてこの農業を守るのが政府の役割です。これを阻害するようなことは政府が排除しなければいけないのです。<br />　ところが現在の政府は初めに受け入れありきで米国政府と話を進めてきた。今では日本国民を騙すように米国に参加時期を申し出ようとしている。許しがたいと思います。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆ニヒリズムさえ生み出すグローバリズムの危険</span></strong></p>
<p>　今度の米国大統領選の結果は、政府の役割を自覚し、レーガン革命以来の自由競争至上主義の経済運営を止める方向に米国が進むという点で私は評価しています。日本もこの米国の動きを参考にし、極端な自由競争主義を止めなくてはならないと思います。これによって異常な日米関係を正常化したい。<br />　そのためには今こそ新自由主義、グローバリズムは百害あって一利なしだと日本政府はきちんと自覚すべきです。新自由主義グローバリズムが生み出したのはエゴイズム全盛時代です。ジョージ・ソロスの言葉を借りれば、&ldquo;自分さえよければ思想&rdquo;です。これがまん延し、あたかも正義であるかのごとく考える指導者まで出てきている。<br />　&ldquo;自分さえよければ思想&rdquo;は、つまり、他人の幸せなんかどうでもいいということですから、ある意味でニヒリズムです。希望に対する否定、過去から積み上げてきた人類のプラスの要素を否定する破壊主義ともいえます。こういう考え方が新自由主義、グローバリズムの裏側で育ってきていることをきちんと見極めなければなりません。</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆農業がなぜ大切なのかを改めて考える</span></strong></p>
<p>　経済人のなかに、ＴＰＰに参加しなければ日本経済が潰れてしまうという者がいます。<br />　しかし、こんなことを言う大企業の経営者はもはや日本国民ではない、こんなことを言う大企業経営者は日本から出ていけばいいのです。自分たちが世話になっている日本の労働者を、日本の社会を見捨てて出ていくというならやってみなさい、と言いたいのです。真の愛国心を失った経営者は日本にいらない。<br />　円高になれば海外に出て行くという安易なことをやっていますが、日本の経済財政の力で円高を是正することは十分にできるはずです。しかし、日本の金融財政当局は米国の手のひらの上で踊っていて手を打たない。日本の大企業経営者は円高を自然現象のごとくとらえて自分たちが日本から逃げていく口実にし、グローバリズムの名のもとに国家を超えるんだ、と自己満足している。<br />　どうして日本の大企業経営者は日本国民の幸せに尽くすことを第一義的に守らなくなったのか。どんなことがあっても日本という大地から離れないという人間がリーダーたる資格を持つのです。だから大企業のコスモポリタン化した経営者には日本の国民を守る力はもはやないと思います。<br />　自分さえよければ思想と反対の極にあるのが農業です。日本国民のなかに農業を大事にする思想を育てなければいけないと思います。これが日本を守る道だと私は考えています。日本の大地を捨て、自分の企業のもうけだけのために平然と離れていくような人たちはもはや指導者とはいえません。このことが理解できないような政府は変えなければならないのです。</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆調和、地方重視?先人の知恵を政治の基礎に</span></strong></p>
<p>　われわれが前進するときには基礎となるべき考えや知恵があることをきちっと認めたうえでさらに発展させるということが必要だと私は思っています。では、われわれの政治の基礎理論とは何かといえば、先人たちがつくってきた考え方です。<br />　昨年のインタビューでも申し上げましたが、それを私は５つの言葉として整理しています。<br />　その第１は聖徳太子の17条憲法「和をもって貴しとなす」です。日本は調和をめざすということであり、国際社会ではそれは平和の実現です。<br />　ところが、今の政府は危ない状況に踏み込んだ。尖閣問題で戦争を辞さずなどという政治家もいる。とんでもないことです。ある地域について双方が領有権を主張するようなことは人類の歴史では無数にあったことです。過去にはそれを戦争で解決しようという権力者の愚かさもありましたが、あいまいな状況のなかで平和を守るという知恵を、日本人はもっているはずです。今の政権に知恵があればこんなみじめな事態にはならなかったはずです。<br />　第２は最澄が残した言葉「一隅を照らすは国の宝」です。つまり、恵まれざる環境でもその場でがんばっている人たちを評価する、ということです。<br />　第３は五箇条の誓文の「広く会議を興し万機公論に決すべし」です。みんなで議論して社会の方向を決めようという生き方です。ところがＴＰＰなど野田内閣は初めに受け入れありきです。これではダメです。<br />　それから第４は「天は人の上に人をつくらず、人の下に人を作らず」の平等主義。第５は徳富蘆花の「国家の実力は地方に存する」です。東京一極主義を反省し地方分権を進めるということです。<br />　これらを政治のあり方の基本として今こそ固めるべき時期に来ている、と私は思います。</p>]]>
        

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    <title>大干ばつの米国と世界の食料の動向</title>
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    <published>2012-11-09T05:40:57Z</published>
    <updated>2012-11-09T07:45:33Z</updated>

    <summary>　半世紀ぶりともいわれる大干ばつに襲われた米国ではトウモロコシの生産量が大幅な減産となり市況価格は高騰、史上最高値を更新した。世界の食料は「過剰」時代から「不足」時代に入ったといわれるなか、主要農業国の生産動向が注視される。ここでは研究者や市場ウォッチャーなどのレポートからおもな国の最近の情勢を紹介していきたい。今回は米国の状況を整理してみる。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p><strong><span style="color: #008000;"><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"></span>◆トウモロコシ、在庫量は約20日分</span></strong></p>
<p>　米国農務省が10月11日に公表した需給動向見通しによると、来年８月末の米国トウモロコシの期末在庫率は5.6％となった。量にして約1500万ｔ。この5.6％という数字は何を示すかといえば、21日分程度の在庫量ということになる（365日&times;5.6％）。<br />　伊藤忠グループ食料マネジメントサポートの高井通彰・リサーチ＆ディベロップメント本部長は「来年は９月20日過ぎまでしか在庫がないということ。新穀の収穫は９月から。綱渡りの状態ということです」と話す。<br />　今年から来年にかけての世界のトウモロコシ生産量の予想値は8.4億ｔ。米国はその32％とトップを占める。<br />　世界の輸出量は9000万ｔの見込みでその32％が米国。日本は米国から1300万ｔを輸入し世界の貿易量の15％以上を買う世界一のトウモロコシ輸入国だ（2011年度）。<br />　その米国のトウモロコシの生産量は今年、前年度より13.4％減の２億7200万ｔとなる見込み。６月の予想収穫量からは27％の大幅な下方修正となっている。<br />　こうした減産が予想されたことからシカゴ商品取引所の相場は６月から上昇し、８月には史上最高値の１ブッシェル（約2.54kg）8.31ドルをつけた。これがわが国の飼料価格やその他の食品の値上がりに大きな影響を与えている。</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1211091901.gif" alt="世界のとうもろこし生産量・輸出量　（資料：USDA「WASDE」October2012）" width="335" height="749" /></span><strong><span style="color: #008000;">◆来年の作柄はどうなる</span></strong></p>
<p>　米国のトウモロコシは中西部の「コーンベルト地帯」で85％が生産されている。生産の上位はアイオワ、イリノイ、ネブラスカ、ミネソタ、インディアナの５州で約65％を占める。<br />　コーンベルト地帯の広さは、ほぼ東西1400km、南北700km。「北海道から九州までが２列、すっぽり入る広さ」（高橋氏）だ。<br />　この夏に現地を調査した（独）農畜産業振興機構の調査情報部国際調査グループの小林誠氏によると、ネブラスカ州では約65％の農地が灌漑されているが、これは例外的でその他の州では極度に乾燥したほ場が広がっていたという。干ばつのためミシシッピ川の水位も低下し内航船による穀物などの運搬にも支障を来している。<br />　９月以降も降雨は限定的でアイオワ州では土壌水分が十分なのは５％のみで、冬の降水、降雪が少ないと「来年度のトウモロコシ生産も危ぶまれる状況」だと分析している。高井氏によれば、10月に入ってから中西部では降雨が続いたというが、それが土壌水分をどの程度回復するかは不明だという。<br />　高井氏は「過去の経過をみると豊作の年は平年の９％程度の増産。それに対して不作のときは20％にもなる。マーケットはかりに来年の生産量が順調でも今年の不作分をどれだけ補えるのか、と考えている」と話す。</p>
<p><strong><span style="background-color: #888888;"><span style="color: #008000;"><span style="background-color: #ffffff;">◆大豆と小麦も高騰</span></span></span></strong></p>
<p>　トウモロコシだけではなく米国産大豆も大幅な減産が見込まれている。米国農務省の10月発表では前年度より7.5％減少の7800万ｔの見込みとなった。期末在庫率は4.4％見込みと低い。<br />　このため価格も上昇し大豆も９月はじめに１ブッシェル17.71ドルと史上最高値をつけた。さらに小麦も高騰している。トウモロコシの高騰によって小麦の飼料需要が高まるためで期末在庫率見込みは25.5％と大きく下がってはいないものの、７月に１ブッシェル9.43ドルと08年の高騰以来の高値をつけた。<br />　伊藤忠の高井氏は「昔は&ldquo;七五三&rdquo;と覚えておけ、と言われたもの。大豆７ドル、小麦５ドル、トウモロコシ３ドルが相場という意味でした」と話す。相場が様変わりしたということだ。<br />　ただ、大豆についてはブラジル、アルゼンチンといった南米での生産量が増えている。今年から来年にかけての大豆の世界生産量は２億6000万ｔの予想でブラジルは31％と米国の29％を抜いた。アルゼンチンも21％を占める。このため世界全体の来年の期末在庫率は22.2％と前年度よりわずかだが増える見込みだ。ただ、大豆は世界の輸出量9600万ｔのうち中国だけで約64％にも達する。中国の食料輸入の動向が大きく影響することになる。</p>
<p><strong><span style="color: #008000;">◆エタノール政策の見直しは？</span></strong></p>
<p>　トウモロコシの需給がひっ迫した大きな要因のひとつは周知のように米国のエタノール政策だ。バイオエタノールの使用量を法律で義務づけている。<br />　2011／12年の需要では飼料向けの44億ブッシェルに対しエタノール向けは50億ブッシェルとすでに逆転した。このため今回の高騰に対してＦＡＯ（国連食糧農業機関）が義務化の停止を求める声明を出したほか、米国内の畜産団体も見直しを求めた。<br />　大統領選挙が終わるまではどう対応するか米国政府は動かないと見られていたが事実そうだった。<br />　今後どんな動きが出るのか注目されるが、農畜産業振興機構の小林氏によるとコーンベルト地帯にとってエタノールは▽安定的なトウモロコシの受け皿、▽雇用創出、▽安価で栄養価の高いＤＤＧＳ（トウモロコシの搾り滓）は畜産農家にとってもメリットがある、などと主張しているという。オバマ大統領も選挙戦で「われわれは農家や科学者が車やトラックを動かすための新たなバイオ燃料を生かせるような道筋を提供する」などと演説した。<br />　こうしたことから大統領、あるいは米国の環境保護庁は政策の見直しを行わないのではないかとみている。</p>]]>
        

    </content>
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    <title>【ＳＢＳ米・米流通最前線】　なぜＳＢＳ米が高騰したのか？　　米穀新聞 記者　熊野孝文</title>
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    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.18313</id>

    <published>2012-10-30T03:44:41Z</published>
    <updated>2012-10-30T04:01:12Z</updated>

    <summary>　ミニマム・アクセス輸入米のうち、主食用として流通するＳＢＳ（売買同時契約）方式で輸入される米の落札価格が高騰している。９月25日に実施された今年度第１回の入札では平均落札売り渡し価格が１kg277円と国産主食用の同290円程度に近い水準となった。その理由には国産米が高く業務用など低価格帯の米に不足感が出ているため、ともっぱら説明されている。しかし、米流通の最前線を探るとそれだけではない理由も浮かび上がるという。商社や大手卸などの海外コメ戦略の転換がそれだ。今回は米の流通専門紙、「米穀新聞」の熊野孝文記者にレポートしてもらった。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/tokusyu/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #0000d6;">新たな段階に入った米流通業界の海外コメ戦略</span></span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #3893c7;">国産米需要を奪うビジネス・モデルの最前線とは</span></span></strong></p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆劇的に変化した国内の外国産米需要</span></strong></p>
<p>　今年度第１回目のＳＢＳ入札が９月25日に実施された。<br />　輸入枠は、一般米が２万2500ｔ、砕精米枠が2500ｔ、合計２万5000ｔである。この輸入枠に対して３・６倍に相当する９万187ｔもの応札があった。<br />　ＳＢＳ枠で外国産米を輸入する商社やこれを使用するコメ卸など流通業者の入札前の事前予測では、国内での低価格米が不足傾向にあるため応札数量が増加するとの見方であったが、実際にはその予想を上回る札が入れられた。しかも落札価格は、大幅に上昇、カルフォルニアや中国の短粒種はキロ当たり290円から300円にもなった。<br />　入札に参加した商社は「応札が増えて競争率が高くなることは分かっていた。だから最大限マークアップをキロ110円に設定したのだが、それでも不落になった。結果が信じられない」と驚いている。　商社間の情報を総合すると落札した外国産米のマークアップは、最低でもキロ117円、高いものは150円を超えたものとみられる。<br />　国産低価格米の代替需要として外国産米の引き合いが強まると予測されていたにしてもこれほどまでにＳＢＳ入札がヒートアップした原因を説明するには十分ではない。そこには新たな段階に入った商社や大手卸の海外コメ戦略が今回のＳＢＳの落札結果に反映されたと見るべきである。そのことに触れる前に劇的に変化した国内での外国産米需要の実態を紹介したい。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆米トレサ法と原発事故の風評被害が原因</span></strong></p>
<p>　変化の端緒となったのは、コメ加工食品業界である。<br />　その第一弾は、2011年９月に米菓業界第二位の大手米菓メーカー三幸製菓（株）が取引先に自社製品55品目の原料米表示を「国産米」から「外国産米」使用に変更すると通知したことである。<br />　米菓業界では、米トレーサビリティ法（以下、米トレサ法）施行で使用原料米の原産国表示が義務付けられたことから、消費者の購買意向調査を行ったところ国産米指向が強かったため国産米確保に動いた。このことは米菓業界だけではなく焼酎業界など他のコメ加工食品も同様の方向に動いた。ところが東日本大震災に伴う福島原発事故で事態が一変する。<br />　三幸製菓は、国産米から外国産米使用に変更した理由について、原発事故以降消費者から国産米産地の問い合わせが多く寄せられたことをあげる。米菓業界が使用する国産米は加工用米かくず白米で、いずれも産地を特定することが難しかった。原料米の放射能検査に関しては１ベクレル／kg以上検出されたものは使用しないとし、納入業者にも検査を義務付けていたが、これも消費者の不安を払拭するまでには至らないと判断、結果、同社の製品から日本米の表示は消えた。<br />　米トレサ法施行によりコメ加工食品業界全体で使用していた外国産米は25万ｔから一気に８万ｔまで減少したが、それが原発事故で再び外国産米にシフトしていったのである。　外国産米シフトは、コメ加工食品業界にとどまらず外食業界、さらには大手量販店まで外国産米を店頭に並べるところが出始めた。これらは一般マスコミにも取り上げられ周知のこととなったが、コメ卸業界にとって最も衝撃的な情報は、大手商社が刑務所に外国産米を納入することに成功したことである。</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆大手商社の外国産米ビジネスの実態</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"></span><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1210300305.jpg" alt="次々に外国産に浸食される外食産業" width="260" height="163" /></span>　<strong>下表</strong>は、2011年度の商社別ＳＢＳ落札数量の一覧だが、これで明らかなようにダントツの商社は住友商事である。落札数量は自社分だけで２万4000ｔ、これに関連企業分も加えると３万ｔ以上落札したものとみられ、実に輸入枠の３分の１を占めた。<br />　国内での住友商事のコメの扱い量は、三菱商事や伊藤忠に比べて少なかったが、政府米販売の受託企業体の資格を取得してから加工原料米を中心に飛躍的に国内でのコメ扱い量が増加した。同社が次に目を付けたのが矯正施設、分かりやすく言うと刑務所へのコメ納入で、ＳＢＳで落札した外国産玄米を予定価格よりキロ当たり30円も安い206円85銭で2912ｔ納入することに成功した。刑務所は施設内で精米するという決まりがあり、これまで国産米を使用してきたが、これほどまでに安い玄米は国産では確保出来ず競争相手の卸は一蹴されてしまった。刑務所の年間コメ使用量は8000ｔにもなるが、この分もすべて同社が外国産米を納入することになると見られている。<br />　その次が外食企業で、同社のコメ販売部隊は、肉の担当営業マンと一緒に外食企業に売り込みをかけている。肉は世界最大の食肉加工会社スミスフィールド社の特約店になっており、この分野の営業力は図抜けている。この営業力を駆使して大手牛丼チェーンにオーストラリア米を納入することに成功した。<br />　締めは量販店で、中国産白米の販売がマスコミを賑わしたのは周知のとおりである。<br />　外国産食企業ではチカラめしの三光マーケティングや吉野家も外国産米使用に踏み切ったほか寿司チェーンでも外国産米を使用し始めている。言ってみればこれまで国産米の重要なユーザーであったところが次々に外国産米に浸食されているのが実態である。</p>
<p>（写真）次々に外国産に浸食される外食産業</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1210300303.gif" alt="2011年度ＳＢＳ商社別落札結果" width="400" height="606" /></span></p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆世界へ拡散する日本米「海外コメ戦略」の狙いとは？</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1210300302.jpg" alt="深川政府倉庫に保管されているＭＡ米" width="240" height="255" /></span>　しかしＳＢＳの輸入枠は高々10万ｔであり、商社がやるビジネスとしてはあまりにも数量が少なすぎる。にもかかわらずＳＢＳ入札にこれほどまでに熱心なのは別に理由がある。<br />　今年度第１回目のＳＢＳ入札が行われる直前、ある商社と大規模稲作生産者が集まって私的な食事会が開かれた。会食会の目的は、生産者側が自ら生産したコメを海外に輸出したいとの希望を持っており、その相談に商社が乗ったというものであった。長年農産物や食品を扱ってきた商社の役員が自らの体験としてオーストラリアでは手巻きずしがヒットして日本からの輸出額が20億円から一気に90億円になったなど各国の状況を話し、大変興味深いものであったが、会食も終わりに近づいたとき商社側からある提案がなされた。<br />　この商社は海外各国に拠点を設けて日本食品を販売している。コメについては、日本からの輸出も手掛けているが、海外の日本食レストラン、寿司店に販売している寿司米はこの商社が海外の生産地で農家と契約栽培したもので、種子は日本のコシヒカリやあきたこまちである。生産地はヨーロッパとアメリカだが、企業戦略として経済発展著しいアジアで寿司米を本格的に販売したいという計画を持っており、そのために東南アジアに寿司米生産の拠点を設け、その栽培の技術指導を生産者に頼んだのだ。<br />　海外での日本米生産ビジネスは、この商社に限らず、複数の商社や大手卸が乗り出しており、世界的な日本食ブームもあって潜在的な需要も拡大しつつある。<br /><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1210300301.jpg" alt="米国サクラメントの水田" width="240" height="171" /></span>　今年度第１回目のＳＢＳがヒートアップした原因の一つに、カリフォルニアで日本米の契約栽培面積が倍増して、その分を捌くために強引に落札しに行ったことも言われている。　現在、日本から海外に輸出される日本米は年間2000ｔにも満たない。その一方で、海外で生産された日本米により国内の市場が浸食されつつある。<br />　この構造は、大きなコメの内外価格差が厳然として存在している以上、無くならないであろう。<br />　海外でコメ作りを始めた日本の大規模稲作生産者は「国内でコメを販売するより海外でコメ作りをして販売した方が楽だ」とまで言っており、今後こうした動きが加速する可能性が高い。これまで日本米の生産を行ってきたアメリカや中国に加え、東南アジアや南米でも日本米作りが計画されており、世界中に日本米が拡散しつつある。</p>
<p>（写真）<br />上：深川政府倉庫に保管されているＭＡ米<br />下：米国サクラメントの水田</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong><span style="background-color: #f5fefb;"><span style="font-size: large;">「米トレーサビリティ」とは？</span></span></strong><br />　正式名称は「米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律」。平成20年に発覚した事故米不正流通事件をきっかけに21年に制定された。内容は▽米、米加工品に問題が発生した際に流通ルートを速やかに特定するため、生産から販売までの各段階を通じ取引記録を作成・保存（平成22年10月から）、▽米の産地情報を取引先や消費者に伝達（平成23年７月から）。<br />　対象品目は▽米穀：もみ、玄米、精米、砕米、▽主要食糧に該当するもの：米粉、米穀を挽き割りしたもの、米粉調製品、米菓生地、米こうじなど、▽米飯類：各種弁当・おにぎり・ライスバーガー、赤飯、おこわ、包装米飯、乾燥米飯類など。▽米加工品：もち、だんご、米菓、清酒、単式蒸留焼酎、みりんなど。取引の際に必要な項目は▽品名、▽産地、▽数量、▽年月日、▽取引先名、▽搬出入した場所、▽用途を限定する場合はその用途。</p>
<p><br /><span style="font-size: large;"><span style="background-color: #f5fefb;"><strong>【わが国の米の輸入】</strong><br /></span></span>わが国は1993年にウルグアイ・ラウンド交渉で米のミニマム・アクセス（最低輸入）機会の提供に合意。ＷＴＯ（世界貿易機関）の発足のもとで1995年からミニマム・アクセス（ＭＡ）米の輸入が始まった。<br />　現在は年間77万ｔ（玄米ベース）を国家貿易で輸入。このうちＳＢＳ方式で輸入されるのは10万ｔで主食用に流通している。ＳＢＳ（売買同時契約）方式とは輸入業者と仕入れ業者（実需者）がペアで入札に参加する方式。買い入れ価格と売り渡し価格の差額（マークアップ）が大きいものから落札される。（<strong>下図</strong>）</p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1210300304.gif" alt="ＭＡ米輸入の仕組み" width="500" height="482" /></span></p>]]>
        

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    <title>日本の未来を拓く「流域」の発想―「森は海の恋人」運動 25年から見えてきたこと　　宮城県気仙沼市 漁業・畠山重篤さん</title>
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    <id>tag:www.jacom.or.jp,2012:/tokusyu//15.18124</id>

    <published>2012-10-12T03:21:55Z</published>
    <updated>2012-10-12T03:23:32Z</updated>

    <summary>　今年２月、国連はフォレスト・ヒーローズに宮城県の唐桑半島でカキの養殖業を営んできた畠山重篤さんを選んだ。25年前、水質悪化に危機感を持ち、漁師仲間とともに山に植樹をし、地域住民に森と海を一体で考えようと呼びかけた「森は海の恋人運動」が国際的にも評価されてのことだ。
　その畠山さんは復興と日本再生には「流域」の思想が大切だと説いている。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p><strong><span style="color: #008000;">◆カキが知らせた異変</span></strong></p>
<p><span enctype="application/x-www-form-urlencoded" class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" src="/archive03/tokusyu/images/toku1210120401.jpg" alt="宮城県気仙沼市 漁業・畠山重篤さん" width="200" height="166" /></span>　カキの漁場は必ず川と海が混じり合っている汽水域です。川がない海ではカキは育たない。世界中どこでもそうです。<br />　家業を継いだのは昭和36年。しばらくは何も問題はなかったんですが、昭和40年代になるとカキの成長が悪くなったり死んだり、それから赤潮も発生するようになった。<br />　１個のカキは１日に200リットルも水を吸うものですから、赤潮も吸ってしまう。呼吸だから吸わざるを得ないんですが、そうすると身は真っ赤になる。その色は血の色に似るぐらい赤いので、築地市場では「血カキ」と言われたほどです。毒はありませんが、そんな赤いカキなんて売り物にならないということが起きた。<br />　私もずいぶん転業を考えましたよ。でも、漁師がやれる仕事などそんなにない。だから、なんとかもう一度、青い海を取り戻せないかと考えていたとき、気仙沼湾に注いでいる川にダム建設の計画が持ち上がった。人口が増え飲み水が足りなくなるから、という理由です。ただ、それではもっと海が悪くなることは目に見えている。それがこの問題に首を突っ込むきっかけとなりました。</p>
<p>（写真）畠山重篤さん</p>
<p><br /><strong><span style="color: #008000;">◆高度成長のひずみが海に</span></strong></p>
<p>　調べてみると、ダム建設の環境アセスメントでは海は対象にならないんですね。今でもそうですが、河口から内側だけがアセスの対象、その先の海は対象外です。自然は全部つながっているのに、行政はどうも縦割りになっている。海は海、川は川、農地は農地、山は山、だと。しかし、これでは海はきれいにならない。流域全体がよくならなければいけないのではと思い、私は初めて河口から上流まで歩いて登ってみた。<br />　そうすると当時はまだ規制も緩い時代で洗濯機が普及しはじめたころですから排水がどんどん出ていた。下水処理場などの施設もまだ不完全でした。それに山は雑木林だったところがほとんど手入れのされない杉山になっていました。川の流域にはいろいろな問題があることが分かったわけです。しかし、それは一漁民が解決できることではない。それでも、どうやったら森から海まではひとつのものだ、ということを訴えていくかを考えたのが、山の上に大漁旗をはためかせた私たちの植樹の運動だったんです。<br />　そのころは科学的な裏付けはまったく分かりません。でも、黙っていても何も変わらないから、ちっちゃなことでもいいからとにかく動いてみようや、そうすれば流域の人々から、あいつら何やってんだ？　と見てくれるんじゃないか、最初はそんな動機です。<br />　そのころ、たまたま当時は北大の教授だった松永和彦先生のことをテレビで知って話を聞きに行きました。<br />　聞けば、海にとっては森林や湿地、水田も含めた流域が非常に重要であることが科学的に分かったということでした。<br />　森林の腐葉土からはフミン酸という酸ができて、これは土のなかの鉄分を溶かすそうです。そして、もうひとつ生成されるフルボ酸はこの水に溶けた鉄にくっつく。鉄は単に酸化するだけなら錆びて沈むだけですが、このフルボ酸鉄というかたちになると、植物プランクトンや海藻が吸収できる。鉄分は呼吸や光合成に必須の物質ですが、それが生物に取り込まれるためには森の働きが重要だということが分かったわけです。<br />　それから20年以上が経ってさらに分かったことは、三陸沖は世界三大漁場といわれるほど豊かですが、この海を豊かにしている鉄分はどこから来ているのかということです。１つは中国大陸からジェット気流に乗ってくる黄砂。これに鉄がある。でも、黄砂は春先だけですね。しかし、三陸沖はいつもプランクトンが湧いている。それはなぜかといえば、中国とロシアの国境を流れているアムール川流域の森林から鉄分がもたらされているというんです。だから、漁場を守るためには森林を守らなければいけないということになってきたんじゃないでしょうか。</p>
<p><br /><span style="color: #008000;"><strong>◆復興の鍵を握る森の再生</strong></span></p>
<p>　そう考えるとやはりどうやって森に手を入れていくかだと思いますね。<br />　今回の震災では被災３県で30万軒の住宅再建が必要だと言われています。そのために相変わらず安い外材でやろうとするのではなく、山に手を入れる絶好の機会だと考え、東北の木を使って復興する。雇用も生まれるばかりか、これは山に光を入れることだと考えるべきではないでしょうか。そうすれば海も豊かになり、漁業の復興にも連動していく。そういう方向になんとか舵を切れないか。</p>
<p style="text-align: center;">◆　　　　◆</p>
<p>　今年の２月、国連で表彰を受けたときのスピーチで私は漁師の立場から、森林には３つあると思っていると話しました。<br />　１つは山の森、もう１つは海にも植物プランクトンや海藻の森があるということ。そして、３つめは、流域に住む人の心のなかの森です。<br />　もっとも重要なのは人の心のなかの森ではないか、と話したら大変な拍手をもらい、理解されたんだと思いました。<br />　私の地元の川、大川は北上川の10分の１ですが、サケが６万尾も遡上するようになりました。北上川は５万尾です。ただ、これは私たちが運動を続けて５万本の植樹をしたからというだけではない。流域に住む人の意識が変わったからだと思います。だから、心のなかの森が大事だと言ってきたんです。<br />　実際、気仙沼の海はすごく良くなった。カキだけじゃなくホタテも海藻類もいいものが育つようになって、息子たち３人も張り切って漁業をやっていくと言っていました。<br />　その矢先に大津波です。とてつもないものでした&hellip;&hellip;。そして、海から生き物がまったくいなくなった。これで終わりだ、と思いましたよね。本当にがっかり、絶望的でした。<br />　ところが、１か月過ぎたら生き物が戻ってたんです。それで息子たちも、親父、もう１回やろう、と言ってくれて、昨年の夏から、周りのスギを伐っていかだをつくり、石巻に奇跡的に残っていたカキの種を仕入れて養殖を再開し、秋には北海道からホタテの種も仕入れました。そうしたら普通の年の倍ぐらいのスピードで成長しているんです。11月に海に入れたホタテは普通、翌年のお盆過ぎから水揚げするんですが、それが３月からですから。<br />　人間がつくった建物だとか岸壁だとかは壊れてしまったけれども、川と森は生きていて、森の養分が来ているから、海はあっという間に復活したということだと思います。これを確信しました。津波の経験は大変なものでしたが、われれれのやってきた方向は間違っていなかったな、と。<br />　「森は海の恋人」という運動が、沿岸漁業再生の大きな基盤になったということですね。これはひとつのモデルになるのではないか。山に手を入れろ、は復興の礎にもなると思っています。</p>]]>
        

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