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    <title>ブックガイド</title>
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    <title>現場からのＪＡ運動</title>
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    <published>2012-09-20T06:59:15Z</published>
    <updated>2012-09-20T07:03:01Z</updated>

    <summary>　世界的な経済秩序、成長モデル、福祉国家、安全・安心など、いままでの「神話」が次々と崩壊するなかで、経済・社会のあり方をめぐってパラダイム転換が叫ばれている。
　そういうなかで、国連は、協同組合がよりよい経済・社会の建設に大きく貢献できると評価し、その発展を期するよう各国政府・国民に訴えるため、2012年を国際協同組合年（ＩＹＣ）と定めた。ＩＹＣのスローガンは、「協同組合がよりよい社会を築きます」である。経済・社会のパラダイム転換について、協同組合がどういう役割が果たせるのか、期待されているともいえよう。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong>自著を語る<br /><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #008000;">ＪＡ運動のダイナミズムの創造を</span></span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"></span></strong></p>
<p>　世界的な経済秩序、成長モデル、福祉国家、安全・安心など、いままでの「神話」が次々と崩壊するなかで、経済・社会のあり方をめぐってパラダイム転換が叫ばれている。<br />　そういうなかで、国連は、協同組合がよりよい経済・社会の建設に大きく貢献できると評価し、その発展を期するよう各国政府・国民に訴えるため、2012年を国際協同組合年（ＩＹＣ）と定めた。ＩＹＣのスローガンは、「協同組合がよりよい社会を築きます」である。経済・社会のパラダイム転換について、協同組合がどういう役割が果たせるのか、期待されているともいえよう。<br />　しかしながら、そうした期待に応えていくためには、協同組合自身もまた、これまでの伝統的な考え方についてパラダイム転換が求められている。協同組合は、30年前に「レイドロー報告」で指摘されたように、「思想」「経営」「信頼」の３つの危機に直面したまま、その後さらにグローバル化も進展し、組織・事業基盤も大きく変化するなかで、その３つの危機が同時進行の状態にあり、それらの「負のスパイラル」に陥っている。ＪＡグループでも、無条件委託販売など画一的な事業方式、組織再編とリストラの限界がみえてきた。<br />　また、バブルの崩壊後、阪神淡路、東日本の二つの大震災などを経て多くのボランティア活動、ＮＰＯが創出され、多くの若者たちが積極的に参加し、社会的存在感を増している。<br />　一方、既存の協同組合は、組織基盤が高齢化する一方で、若年層からの関心や参加を引き出せないままでいる。政府の失敗、市場の失敗が顕在化するなかで、いよいよ非営利セクターの出番だとか、協同の時代だとか、強調されている。せっかくの追い風が吹いているのに、なかなか帆を膨らませることができないでいる。<br />　高齢者福祉・子育て支援の助け合い活動など地域活動に取り組んでいるものの、限られた組合員、組合員の利益のための組織というイメージが固定化されているようだ。マスコミもＮＰＯ活動は評価するが、ＪＡを評価するような記事はほとんどない。むしろ、悪いイメージの報道が多い。いったい、この差は何なのだろう。<br />　ところで、「ヤン坊、マー坊の天気予報」の唄に「小さなものから大きなものまで、動かす力だ、ヤンマーディーゼル」という件がある。この「動かす力」がＪＡにもあるはずだ。組合員間、系統組織間の協同のなかで相互作用が働き、まさに「動かす力」が動いている。ＪＡグループ全体で、組合数770、組合員数約950万人、職員数22万人、経済、信用、共済、医療・福祉など多様な事業の展開、これだけの経営資源を有していながら、まだまだ「動かす力」として十分に使い切れていないところがあるのではないか。<br />　協同組合の「動かす力」とは何か、それはどういうときに発揮され、蓄積されるのか、それをエンジンとしてどのように協同の輪を広げていくのか、その答えを組合員を含めた地域住民、地域社会との接点、関係性のなかで発見、体験、確信し、ＪＡの「動かす力」を再生産していくという、執着心にも似た努力が求められている。「動かす力」は経済的効果のみならず新たな社会資本（人的関係性）を生み出し、地域社会を活性化していく、そういうＪＡ運動のダイナミズムを創造していきたい。<br />　本書は、国際協同組合年にあたり、協同組合の基礎構造である参加と民主主義、今後の地域にひらかれたＪＡ運動の方向について、ＪＡ職員の皆さんへのメッセージとしてまとめた「書き物」である。実は、本書の出版にあたり18万字を超える原稿を書いたが、分厚い本になること、価格も高くなることなどの指摘を受けて、ブックレット方式で100頁以内、定価も700円の本にしようということで、内容を絞り込むとともに字数を３分の１程度まで大幅にカットしてコンパクトに整理した。はたして読者の皆さんにコンパクトのインパクトがあるのかどうか？</p>
<p><br />ＪＣ総研（日本協同組合総合研究所）理事　松岡公明</p>]]>
        


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    <title>いのちと食</title>
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    <published>2012-07-18T03:13:27Z</published>
    <updated>2012-07-18T03:16:14Z</updated>

    <summary>　本書は、「歯科医師会からの提言」３部作のうちの第２巻である。
　ＪＡ全中と日本歯科医師会は、ＴＰＰ反対でエールを送りあう間柄であるほか、「ＪＡ健康寿命100歳プロジェクト」を推進している立場から、平成２１年に発足した「生きがいを支える国民歯科会議」にＪＡ全中もメンバーとして参加している。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/bookguide/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #cd8531;">食べることは生きること</span></span><br /><span style="font-size: large;"><span style="color: #800000;">歯科医師からの「農」への期待</span></span></strong></p>
<p>　本書は、「歯科医師会からの提言」３部作のうちの第２巻である。<br />　ＪＡ全中と日本歯科医師会は、ＴＰＰ反対でエールを送りあう間柄であるほか、「ＪＡ健康寿命100歳プロジェクト」を推進している立場から、平成２１年に発足した「生きがいを支える国民歯科会議」にＪＡ全中もメンバーとして参加している。<br />　「食」は人が生きている限り絶つことができない営みである。<br />　本書では大久保満男・日本歯科医師会会長が、料理研究家の辰巳芳子氏、寺の住職で作家の玄侑宗久氏、分子生物学者の福岡伸一氏と「食べる」ことを通して「よりよく生きる」という深いところまで踏み込んで対談しており、「他者への思いやり」や地域社会の絆の大切さを強く考えさせられる。<br />　また、ＪＡ全中の伊藤澄一常務も食と命を守るＪＡグループの取り組みやＴＰＰの問題点などについて寄稿している。<br />　本書は、わが国から「思いやり」や「敬意とか感謝」という貨幣価値以外の複雑なものが「市場原理」の導入によってどんどん取り払われてしまった結果、医療も教育もシンプルだが痩せ細った関係になってしまったと警鐘を鳴らし、東日本大震災を経験した今こそ、「心と心の交流」を取り戻し、再び分厚い経済社会にしていかねばならないことを訴えている。</p>]]>
        


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    <title>帰りなんいざ田園まさに荒なんとす</title>
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    <published>2012-06-11T04:39:12Z</published>
    <updated>2012-06-11T04:42:56Z</updated>

    <summary>　ある会合で全農専務の加藤一郎さんと話したことがある。当時の農業協同組合新聞に加藤さんは定期的に分野の異なる著名な方々との対談記事を掲載されていた。私は｢次の対談も期待しています｣と感想と敬意をお伝えした。対談を続けることのご苦労も推察された。その対談集｢帰りなんいざ田園まさに荒なんとす｣が出された。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/bookguide/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #4848b7;">縦横の意見交換から新たな認識と共感が</span></span></strong></p>
<p>　ある会合で全農専務の加藤一郎さんと話したことがある。当時の農業協同組合新聞に加藤さんは定期的に分野の異なる著名な方々との対談記事を掲載されていた。私は｢次の対談も期待しています｣と感想と敬意をお伝えした。対談を続けることのご苦労も推察された。その対談集｢帰りなんいざ田園まさに荒なんとす｣が出された。<br />　平成19年から23年までの18回を数える対談・鼎談は、農業はもとより政治・経済、教育、文化、歴史、思想さらには仕事・人生論と広範に及ぶ。縦糸と横糸に例えれば、縦糸は加藤さんの生き方なり思索の仕方であり、横糸はその都度の対談相手となった現代のリーダーたちの発言だ。各氏が職業と立場をもつ。縦横の意見交換から新たな認識と共感が生まれた。<br />　すべてに言及できないが、例えば、ルバング島で30年闘い続けた小野田寛郎氏との国家観・戦争論、榊原英資氏との国際的視点での日本農業の展望、童門冬二氏との江戸時代の改革者に学ぶ指導者論、張富士夫氏との自動車と野菜作りに共通する｢ものづくり｣の話、宇沢弘文先生の社会的共通資本としての｢農の営み｣・｢水の営み｣について、中島肇弁護士の原発事故に関する風評被害の考え方など、注目のテーマが多い。<br />　また、加藤さんは食糧増産のキーとなる肥料資源の安定確保のために若い時代を海外で活躍された。世界最大の肥料サプライヤー・ＰＣＳ社のビル・ドイル会長との肥料コストの高騰と農産物価格への波及、さらには食糧需給をめぐる対談は迫力がある。会長は全農や若い職員たちに向けて｢肥料価格は世界の市場が決めるが、仮に最後の１トンを出荷する事態になれば、その出荷先は全農向けとする。企業の最大の武器はそれぞれの立場を超えて『信義』である｣と語る。この仕事観は大切にしたい。<br />　さて、対談集のタイトルである｢帰りなんいざ&hellip;｣について。田園詩人・陶淵明の｢帰去来の辞」の一節である。団塊世代の加藤さんが体験したこの40年は、日本の農村や地域社会が元気を奪われ続けた時代でもあった。そこに、東日本大震災・大津波・原発事故、さらにはＴＰＰ問題などの天災・人災が起きて、農業・農村の疲弊は数多くのコミュニティの喪失とともに極まった。<br />　ＪＡマン人生の終わりにこれらの事態に遭遇した加藤さんは、対談集に｢帰りなんいざ&hellip;｣というタイトルをつけた。それは第２の人生においても農業・農村、食糧問題について考え続けたいとの決意でもあろう。</p>
<p><br />　本書の購入希望者は農協協会または（株）ジュリス　キャタリスト（TEL03-5654-7121）まで。</p>]]>
        


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    <title>政府は必ず嘘をつく―アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること</title>
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    <published>2012-03-30T06:22:22Z</published>
    <updated>2012-03-30T06:58:58Z</updated>

    <summary>　ああ、そうだったのか！　最近もやもやしていた「違和感」の一つ一つが点から線になり、一つの絵になってゆく。わずか新書判200ページ余なのに盛り沢山なこと、展開の早いこと、一見別のことを語っているようでいつの間にか一つの帰結へと結びついて行く。そういう本だ。特に印象に残った部分を紹介する。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #c85036;">「失われた１０年」は日本にも</span></span></strong></p>
<p><br />　ああ、そうだったのか！　最近もやもやしていた「違和感」の一つ一つが点から線になり、一つの絵になってゆく。わずか新書判200ページ余なのに盛り沢山なこと、展開の早いこと、一見別のことを語っているようでいつの間にか一つの帰結へと結びついて行く。そういう本だ。特に印象に残った部分を紹介する。<br />　「原子力村」の構成員を知るには「その人物の背景」を見よ。東大工学系研究科の大橋弘忠教授は「格納容器破損は１億年に一度起きるかどうか」「プルトニウムは飲んでも大丈夫」と言う人物。彼の前歴は東京電力勤務、彼の研究科へは東電から10年間に５億円が流れていた。「村」の専門家の前歴を知ることの大切さと「御用学者の作り方」とを学んだ。<br />　2011年９月に始まったウォール街占拠。その運営委員会の20名は記号で呼ばれ素性も年齢も不詳。無料で供給された食べ物の提供者は大物投資家のジョージ・ソロス氏と判明したそうな。「アラブの春」の背後には各国内での民主化を掲げたＮＧＯの動き、それを瞬時に国際規模に拡散させるメディアの存在があったと。私はかねて友人が長く滞在したので様子を聞き知っていたリビア政府の転覆に合点がゆかなかったが、本書によってその疑問が解消したように思う。<br />　東京都のがれき処理の仕組みにはあきれた。民間処理業者応募条件に合致する企業は都内に１社。そこに３年間で280億円が支払われる。それは95.５％を東京電力が出資する子会社だそうな。<br />　失われた10年、やりたい放題の多国籍企業や政財界の有様をコーポラティズムと呼ぶそうだが、我々のコーポラティブなる語感とは随分違っている。がとにかく面白い。一読をお勧めするが、読後はどなたかに回されることもお勧めする。読み終わって本棚に、ではもったいない。</p>]]>
        


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    <title>協同の力で復興を　「東北の」豊かな資源を活かす―10・8仙台 シンポジウムの報告</title>
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    <published>2012-03-30T05:26:14Z</published>
    <updated>2012-03-30T05:32:35Z</updated>

    <summary>　東日本大震災から、すでに１年を経過した。だが、悲惨な被害報告は、日々続く。そして、この間の復興報告をはるかに凌ぐ。こうした中、昨年10月８日、「仙台シンポ」は行われた。その記録が本書である。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/bookguide/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #666699;">協同組合は地道に復興に取り組む</span></span></strong></p>
<p><br />　東日本大震災から、すでに１年を経過した。だが、悲惨な被害報告は、日々続く。そして、この間の復興報告をはるかに凌ぐ。こうした中、昨年10月８日、「仙台シンポ」は行われた。その記録が本書である。冒頭に大内秀明・東北大学名誉教授の「東日本大震災と文明の転換」を基調とする問題提起を載せた。東北が再起・復興する呼びかけでもある。以下10名余の発言の収録。副題「『東北』の豊かな資源を活かす」は良い。当日以外の発言も工夫されている。<br />　10月という時期、シンポの企画は大変だったろう。その記録つくりも一層大変のはず。よくぞ公刊にこぎつけたと思う。関係の熱意と執念に拍手したい。<br />　さて、この本の特徴に触れる。第１は、なんといっても被災現地の生の発言である。とりわけ、協同組合関係者の発言に強烈な復興意志を感ずる。ここでは、木村稔・宮城県漁協前会長「『水産特区』、どんなことがあっても許してはならない」。現在に続く争点である。県政と真っ向からぶつかる県漁業組合の戦いといったらよいか。<br />　第２に、営農の継続への意志と協同組合のあり方。くじける訳には行かないという意思表明。当然であろう。ここでは、本紙にも発言の機会が多い鈴木昭雄・福島県東西しらかわ農協組合長「農協にどれだけのことができるか、これは挑戦です」。タイトルに追加すれば、発言の終わりの部分。「市場原理主義を乗り越えるのは協同組合システムではないかというのが私の到達した結論でした」という。フクシマは現に放射能除染作業の真っ只中である。ゼオライトの施与など、果敢な挑戦のなか、組合長の発言の重さはずっしりである。<br />　そして第３。支援者の立場からの発言。ここでは山本伸司・パルシステム生協連合会理事長「『生きる』『食べる』ことの復権」。復興支援に全力投入したからこそ、今消費者と生産者が交流する、お金に変えられない「富の創造」だという。この重い意味を復唱したい。<br />　これらの発言者に地元宮城県最大の生協・みやぎ生協がいない。逆説的だが、県内最大の70％組織率だからこそ、難題はなんでもありであろう。その苦闘は、別の報告を待ちたい。</p>]]>
        


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    <title>自然資源経済論入門２　農林水産業の再生を考える</title>
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    <published>2012-02-14T06:20:55Z</published>
    <updated>2012-02-14T06:25:31Z</updated>

    <summary>　この本は、農林中央金庫が2009年度から一橋大学で開設している寄附講義「自然資源経済論」の講義を編集したものであり、昨年に続くシリーズ２冊目の発刊である。
　「自然資源経済」とは、プロジェクト代表の寺西俊一教授（環境経済学）による造語である。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/bookguide/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: medium;">自著を語る</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="font-size: x-large;"><strong><span style="color: #666699;">幅広い理解を得る政策研究へ</span></strong></span></p>
<p><br />　この本は、農林中央金庫が2009年度から一橋大学で開設している寄附講義「自然資源経済論」の講義を編集したものであり、昨年に続くシリーズ２冊目の発刊である。<br />　「自然資源経済」とは、プロジェクト代表の寺西俊一教授（環境経済学）による造語である。それは、農林水産業などの「各種の自然資源を基礎とし、その上に成り立つ経済」という意味である。自然資源の豊さを保全し、それとの間で持続可能な関係が結ばれなければ、農林水産業や地域社会の発展はありえない。<br />　しかし今日、市場経済のグローバル化の下で、農林水産業や地域社会の衰退化が生じている。このプロジェクトは、農林水産業と地域社会の理論的な位置づけを改めて行ない、持続可能な発展のための政策研究を行なうもので、各界専門家による講義や大学院生を中心とする研究会・現地調査により、教育・研究両面での成果を追求している。<br />　シリーズ第１巻では農林水産業の現状を知ることに重点が置かれたが、第２巻では理論や政策にも踏み込み、学界を代表する重鎮から気鋭の研究者まで12名の講師による熱のこもった講義が収録された。内外の農林業政策、独自性の強い水産資源管理、資源管理の新たな理論と手法など、幅広い分野を網羅するものになった。さらに、講義終了後に発生した東日本大震災と福島第１原発事故を受け、「東日本大震災と農林水産業の復興・再生」と題する序章を書き下ろして加えた。<br />　「震災復興のためにもＴＰＰ」という主張に見られるように、ＴＰＰと震災復興は今後の農林水産業と地域社会の将来像に関わる。<br />　もちろん、ＴＰＰ問題の本質は農業対輸出産業の対立軸以外のところにあるが、農業のあるべき将来像についていまだに国民の間に共通認識がないのは憂慮すべき事態である。これを打開するには、農林水産業と地域社会の経済学における位置づけを固めなおし、国民誰もが納得できる農林水産業像と政策体系を提起する必要がある。<br />　このプロジェクトに関わって感じることは、そのためには環境経済学の成果に学ぶべきことが非常に多いことである。プロジェクトは来年度以降も継続されるが、高い目標に対して道のりはまだ長い。プロジェクトへのご意見とご支援をいただければ幸いである。</p>]]>
        


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    <title>これからの生協はどうなる　私にとってのパルシステム</title>
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    <published>2011-12-15T05:22:18Z</published>
    <updated>2011-12-20T23:45:39Z</updated>

    <summary>　著者の出版は今年２度目である。前作品『おいしい「日本」を食べる』をすでに書評した。今回は病気療養をおして執筆したという。
　パルシステム生活協同組合連合会は事業高1500億円。３・１１大震災被災生協を含み、被災地の提携生産者組織と苦闘を続ける。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #2f3288;">生協パルシステムの軌跡から<br />大胆な生協未来像の提案</span></span></strong></p>
<p><br />　著者の出版は今年２度目である。前作品『おいしい「日本」を食べる』をすでに書評した。今回は病気療養をおして執筆したという。<br />　パルシステム生活協同組合連合会は事業高1500億円。３・１１大震災被災生協を含み、被災地の提携生産者組織と苦闘を続ける。1944年旧満州生まれ。概括すると、明治大学学生運動で学んだ。何故生協運動に自らを投入したか。北多摩単協で、どう経営苦闘を跳ね返したか。首都圏事業連で、分裂とも見られかねない新規事業としての個配へなぜ挑戦したか。そして1990年春の事業連の法人化への決意。最後に後輩に送る激励。副題「私にとってのパルシステム」がふさわしい。以下特徴点を絞る。<br />　第１に、変化への対応と大胆な予測。農協をふくめて協同組合にとって、避けられないテーマ。著者の答えは、「これから生協はどうなるか」という主題そのもの。パルシステムの設立期メンバーとして、多くの変転・苦闘を乗り越えてきた。だから、恐れぬ予測と真摯な実践が、即問題解決だという。<br />　第２に個配システムの創造。これなしにパルシステムは語れない。1980年代後期の苦闘の開発物語は、共同購入と個人宅配は互いに対立して、矛盾した。幸い、当時生協はどこでも、いわゆるバブル経済からは自由だった。日本生協連は700坪規模のＳＳＭなどの大型店構想を進めた。店舗近代化が命題だった。その時代に、著者らが新事業の企画と実験を三多摩地区で開始したのだった。この場合の利点はスーパーの出店直撃から自由だったこと。生協の宅配事業は今や「個配」と総称される。全国どこの生協も採用する事業システムになった。<br />　第３に小さな生協の連合形態の意味だ。この秋、北海道の地域スーパーの雄「アークス」グループは、遂に青森県の有力スーパーと合併、「八ケ岳連邦」経営を語る。垂直統合にあらず。1976年の日本生協連「第１次中期計画」は我慢の限界をこえたという。産直事業については、詳細は不要だろう。<br />　最後に著者は３・１１対応について言う。「放射能汚染食品を断じて扱わない、一方、産地を守れという股さきされた対立論とは異なる第３の方法を考えてもらいたい」。著者の肉声を反芻しながら、病気を克服されるよう祈りたい。</p>]]>
        


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    <title>怠れば、廃る―農協運動心得六か条―</title>
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    <published>2011-12-09T03:47:45Z</published>
    <updated>2011-12-09T03:50:00Z</updated>

    <summary>　農協運動の大先輩、鹿児島の八幡正則さん（元県中総合対策部長・信連常務）が、「怠れば、廃る」と題する力作を著わされた。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p>　農協運動の大先輩、鹿児島の八幡正則さん（元県中総合対策部長・信連常務）が、「怠れば、廃る」と題する力作を著わされた。怠れば廃るは、二宮尊徳翁の教えに基づく言葉で、著者が永年にわたり、農協運動に心血を注ぎ挺身してきた精神的支柱になった。尊徳翁は、自然（天道）ではなく、人間がかくありたいと願って起こした「作為のもの」すなわち「人道」は、怠れば廃ると言われた。冒頭で、協同組合運動は人道であり、怠りなく実践努力しなければ農協運動は廃れる！　と筆者は訴えている。<br />　まず、農協運動の実践者は、農協の役職員であり自覚をもったプロの運動者であると位置づけた。農協は、社会的機能、道徳的基盤、報酬の公明性のすべてを備えた理想的職場であるとした。故に、農協の仕事に励むことが、社会のため人びとのためになる、自分の人間つくりになる、「惚れる」に値する職場が農協であり、人間形成に最適な職場だという確信を持って欲しいと運動者としての自覚を促している。<br />　東日本大震災の未曾有被害の再建・復興、ＴＰＰ参加圧力など農協運動は、最大の危機に遭遇しているときに、「世直し運動」として前進しなければならない。<br />　ここで、筆者は「運動心得六か条」を指針として提起した。なぜ、心得にしたのか。実践を尊ぶ協同組合運動は、声高に叫ぶのではなく、慎ましくあらねばならないとする筆者の人柄が滲む。<br />　第一条、農協運動は、「自分を明るくする」運動です、次いで「わがため人のため」、「環境と共生きする」、「大地性を享受する」、「人々が納得し合う」、「人と世に推譲する」の心得六か条である。尊徳翁、鈴木大拙老師などの教導思想が根底あり、自らの体験で裏打ちした筆者の思念のこもった見事な道標である。<br />　序文で、梶井功先生が、ここ数年、第一線で農協運動を実践してきた人の論著を拝見していないところに本書が出て、「渇を癒される想いである」と推奨されている。協同組合運動に携わる多くの方々に是非読んで頂きたい。</p>]]>
        


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    <title>小さな村から生きる希望を学ぶ</title>
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    <published>2011-11-29T08:14:52Z</published>
    <updated>2011-11-29T09:53:10Z</updated>

    <summary>　3・11東日本大震災と東北地方のあり方が多方面で問われる。著者は東北各地を訪ね歩く民俗研究家。各地の地域起こしに関わる。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p>　3・11東日本大震災と東北地方のあり方が多方面で問われる。著者は東北各地を訪ね歩く民俗研究家。各地の地域起こしに関わる。副題「小さな村の希望を旅する」。2000〜2006年にＰＲ誌連載などを増補して新版になった。四部構成、38の東北六県だけの事例報告。初出が震災前だから、その後のことはページ下段注記で触れる。平成の大合併後、町村名変更が多く、なにやら奇妙な合併が多いのに驚く。<br />　事例の一つ、宮城県宮崎町は私の古里の隣。1999年に始まった「食の文化祭」（03年合併で加美町）である。1500世帯、6500人の町。町民の手づくり家庭料理一千品を展示する。「どれもふだんの食卓にあるものばかり」。1999年に町と商工会で始まって、今や全国各地に広がる。「Ｂ級グルメ」とも違う。高らかな普段着宣言。写真が圧倒的だ。<br />　本書は、どの事例も統計データが皆無である。その分、読みやすく、地域に生きる一人一人が活写されている。写真が臨場感を添える。全て地域に生きて、無名の人たちである。データなら、これらに人は全て消えているだろう。<br />　更に言えば、村の絶望より、敢えて「小さな村」の希望に力点を置く。東北の村は決して、住みよいわけではない。だからこそ、そこで生きる希望とはなにか、各事例から学べる。<br />　日夜、復旧・復興が語られ、しかも決定打は無い。そういう時期に入ろうとしている。だからこそ、大震災・津波・放射能に苦闘する海岸線側ではない山地側の地域で、実践すべき協同とはなにか。それに迫る本でもある。</p>]]>
        


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    <title>大転換期の総合ＪＡ　多様性の時代における制度的課題と戦略</title>
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    <published>2011-11-28T02:40:15Z</published>
    <updated>2011-11-28T02:42:05Z</updated>

    <summary>　最近の農協問題での重要な特徴は本来の協同組合としての在り方が重視されていることである。本書はこうした課題に応える内容で、日本社会の復興と発展にとって意味のある「前向き」な制度改革を検討しているところに特徴がある。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/bookguide/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #5e1f98;">「前向き」に望ましい農協の在り方を追求</span></span></strong></p>
<p>　最近の農協問題での重要な特徴は本来の協同組合としての在り方が重視されていることである。本書はこうした課題に応える内容で、日本社会の復興と発展にとって意味のある「前向き」な制度改革を検討しているところに特徴がある。<br />　本書は序章のほか、「第１部　わが国総合農協制度の課題と展望」および「第２部　農協制度改革をめぐる海外の動向」の２つで構成されている。<br />　まず序章では本書の中心的課題が総括的に示されている。ここでは准組合員が正組合員を上回る実態が進んでいることは、農協法が「本来の組合員」として想定していない非農業者の増加を意味しており、農協制度の目的は何かという「そもそも」の議論に発展する問題であるとする。これは「共益」に限られない「公益」の目標付加の課題を提示していることでもあり、本書は農協の農協法理念・体系の再検討を目指しているといえる。<br />　以下の論考はこうした問題意識を共有した内容となっている。例えば第１部では正組合員の異質化・多様化および准組合員の増加で「組織」と「利用」の乖離が拡大している事例や准組合員への共益権付与の主張および混住化した農村地域の再生における農協の役割が重視されているのも同じ考えからである。<br />　農協が本来の協同組合を目指す上でも、第２部で述べられている協同組合の国際的動向の認識は不可欠で、最近の特徴が簡潔にまとめられている。もちろん各国・地域により実態は多様であるが、日本の農協の制度問題を考える上で極めて興味ある実態が述べられている。これで読者は多くの貴重な示唆を受けることであろう。<br />　いずれにしても国際協同組合年を来年に控え、東日本大震災と原発事故に見舞われた現在、協同組合が果たす役割への期待が改めて強まっているので、本書が多くの読者を得ることを心より期待したい。</p>]]>
        


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    <title>協同運動と新社会システム・福島後「維持可能な日本」をつくる</title>
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    <published>2011-11-10T04:09:52Z</published>
    <updated>2011-11-10T04:12:17Z</updated>

    <summary>　大嶋氏は、日本生協連の指導・組織部長をはじめ、それこそ生涯を生協運動、消費者運動に捧げてこられた。本書は、その豊富な経験としっかりとした批判精神を武器に、東日本大震災と福島第一原発事故の反省に立って、これから再興する社会のありようを真摯にかつ情熱をもって次の世代に伝えようとするものである。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #666699;">脱原発時代のくらしを市民と労働者はどう変えるか</span></span></strong></p>
<p><br />　大嶋氏は、日本生協連の指導・組織部長をはじめ、それこそ生涯を生協運動、消費者運動に捧げてこられた。本書は、その豊富な経験としっかりとした批判精神を武器に、東日本大震災と福島第一原発事故の反省に立って、これから再興する社会のありようを真摯にかつ情熱をもって次の世代に伝えようとするものである。<br />　それは、（１）人類の維持可能な、すなわち持続可能な発展の道を実現すること、（２）子どもの世代に、放射能汚染のような人類にとって解決不可能なことを絶対に残さないこと、（３）すべての人の文化的生存権を守り、人間にふさわしい仕事を保障すること、にある。そのような社会の経済システムとしては、「公共経済システム」、「協同経済システム」、「市場経済システム」の三つの経済のバランスのとれた複合が、氏の提唱するところである。<br />　2012年国際協同組合年を迎えるなかで、本書が多くの読者を得て、わが国の協同組合運動の前進に貢献することを期待するものである。</p>]]>
        


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    <title>ショック・ドクトリン―惨事便乗型資本主義の正体を暴く</title>
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    <published>2011-11-09T08:47:55Z</published>
    <updated>2011-11-09T08:52:14Z</updated>

    <summary>　Ｎ・クラインは1970年生まれのカナダの女性ジャーナリスト。この大冊のエッセンスは副題に要約されている。「惨事便乗型資本主義」とは、国家の破壊や崩壊、自然災害といった「惨事」に便乗して儲けまくる「災害資本主義」をさす。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p style="TEXT-ALIGN: center"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #800000;">「創造的復興」への警告の書</span></span></strong></p>
<p><br />　Ｎ・クラインは1970年生まれのカナダの女性ジャーナリスト。この大冊のエッセンスは副題に要約されている。「惨事便乗型資本主義」とは、国家の破壊や崩壊、自然災害といった「惨事」に便乗して儲けまくる「災害資本主義」をさす。<br />　カナダの精神病理学者が、拷問的な「ショック療法」で人格を破壊し、幼児の白紙状態に戻すと、新たな人格を植え付けられるとした(実は破壊された人格が残るだけ)。ＣＩＡがそれを拷問・「自白」に応用し、あるいは別人格に仕立て上げた。<br />　この「ショック・ドクトリン」の経済版が、フリードマンらのシカゴ学派の新自由主義経済学だというのが本書の主旨だ。彼らは完全な自由市場さえあれば全てがうまく行くと考える。しかし現実の経済は国の規制や制度、慣習があり、自由ではない。そこでクーデタ等の「ショック」で国家を「更地」化し、そこに完全自由市場という「新たな人格」を植え付けようとするわけで、フリードマンの弟子達はクーデタ等にも関与していく。<br />　結果は、国営企業が民営化され、国家や自治体の機能がアウトソーシングされて、アメリカ等の多国籍企業の手中に入り、彼らは復興の補助金等も独り占めして「焼け太り」する。クラインは、チリ等の中南米、サッチャーのイギリス、社会主義政権崩壊の東欧、ソ連、天安門の中国、イラク、大津波のスリランカ、ハリケーンのアメリカ、そしてイスラエルと世界的な規模でこのドクトリンを実証する。<br />　あれ、これはどこかでみた光景だ。ＴＰＰで日本の食料自給率を13％に落す。そして東日本大震災と原発事故。それに対して大規模経営化と企業の農漁業参入という「創造的復興」の処方箋&hellip;。2011年は災害資本主義の日本上陸の年である。彼女は、それに対抗するには、このドクトリンの何たるかを知り、「ショックから覚醒」することだという。つまりまず本書を読むことだ。高価な大著だが敢えてお薦めする理由である。</p>]]>
        


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    <title>震災復興とＴＰＰを語る―再生のための対策</title>
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    <published>2011-10-06T05:19:54Z</published>
    <updated>2011-10-06T05:21:55Z</updated>

    <summary>　東日本大震災の復興を口実にＴＰＰ参加が改めて強調され、野田新政権となりそれが加速されている。本書は当面するこの大震災とＴＰＰ問題を考える上で重要な示唆を与えるものである。とくに次の３点を強調したい。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/bookguide/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #666699;">ＴＰＰの本質を明確に規定</span></span></strong></p>
<p>　東日本大震災の復興を口実にＴＰＰ参加が改めて強調され、野田新政権となりそれが加速されている。本書は当面するこの大震災とＴＰＰ問題を考える上で重要な示唆を与えるものである。とくに次の３点を強調したい。<br />　その第１は、今回の大地震、大津波、原発事故を｢想定外だった｣ と言い訳して責任逃れすることを厳しく批判するとともに、ＴＰＰは｢（対米）従属関係の完結｣とその本質を明確に規定する。そして本書の特徴はそれだけでなく、この二つの課題への具体的な対応方向も示唆していることである。ＴＰＰで自身の利害を優先して｢対立｣を強めるのではなく、｢建設的な『対策』提示｣が強調されているのはその一例である。<br />　第２はこうした観点から26の重要事項を取り上げ、それぞれ項目別に説明し読者の理解を助けていることである。例えば｢深刻な情報操作｣では大震災問題だけでなくＴＰＰでも｢農業だけの問題にすり替えられている｣実態や｢ＴＰＰの影響評価の各種試算｣では｢仮定の置き方次第で計算結果は操作できる」ことを著者自らの試算で証明している。また、これまでの各国との事前交渉に実際に参加した経験から、｢ＦＴＡで農業が障害だったというのは間違い｣な実態を紹介していることは、極めて説得的である。<br />　第３は｢所得補償があるから関税撤廃しても大丈夫論｣や｢日本農業過保護論｣などについての豊富な資料に基づいた批判である。同時に、輸入農産物に比較して国産農産物が高い要因には高品質などによる｢国産プレミアム｣が含まれていることを指摘している。これは内外価格差問題を考える上で重要な指摘である。その上食料自給率の引き上げ方向と｢強い農業のための対案｣を示し、｢食に安さだけを追求することは命を削り次世代に負担を強いる｣ことなのでそれを許してはならないとする。そして結論として、消費者との提携を強め｢自分たちの食は自分たちが守る｣大切さを強調している。<br />　東日本大震災の復旧・復興に最大限の努力を尽くすと同時に、財界主導のＴＰＰ参加や農業の「大規模化」の途ではなく、国内の生産基盤をフルに活かした農業・農村の真の再生を強める上で本書が多くの読者をうることを期待したい。</p>]]>
        


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    <title>おいしい「日本」を食べる</title>
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    <published>2011-08-11T02:57:28Z</published>
    <updated>2011-08-11T03:02:25Z</updated>

    <summary>　著者は1990年代、パルシステム生協連合会のトップを歴任した。その意味では下山保著『異端派生協の逆襲』（2009年）に次ぐ。前著についても本紙書評欄で取り上げたが、比較して読む価値があると思う。副題「生協オヤジが伝えたい食の文化と安全」。とりあえず、章立てを書き写しておく。</summary>
    
    
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        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: large;"><span style="color: #ff9900;">異色の生協論</span></span></strong></p>
<p>　著者は1990年代、パルシステム生協連合会のトップを歴任した。その意味では下山保著『異端派生協の逆襲』（2009年）に次ぐ。前著についても本紙書評欄で取り上げたが、比較して読む価値があると思う。副題「生協オヤジが伝えたい食の文化と安全」。とりあえず、章立てを書き写しておく。<br />序章　　食は風土に依存する文化である<br />第１章　おいしくて安心な食を作る<br />第２章　おいしい「日本」を食べる<br />第３章　日本人が育てた知恵を味わう<br />第４章　日本の食を守るサムライたち<br />第５章　グローバル時代の食の危機<br />　本書の特徴の第１は、なんと言ってもいわゆる市民生協と育ちも成長もまったく違う。そういう出自の生協論だということ。一般に市民生協は日本生協連の主流を形成し、「多数者の生協」といわれる。コープこうべ、首都圏のコープネットに代表される。組合員の多様な意見を大事にして、社会的発言や運動実践に消極的または禁欲的である。<br />　一方本書、どことなくタイトルはやわらかく、イデオロギー的硬さが無い。ただし、厳しい指摘がある。<br />　「食の文化や歴史遺産を大事にしない国は、国民の暮らしを大切にするとは思えません」<br />　「食べても問題のない食品が、日々無造作に捨てられている現実からは、飢えがなくなった国の傲慢を感じます」<br />　第２の特徴は産直事業の歴史的証言が鮮やかに記録されていることだ。著者によれば、狙いは「草地型酪農」。「動物の生理を生かし、他の農産物を生産できない環境でおこなう酪農」。「こんせん72」として、10年の歳月をかけて牛乳産直事業はゴールした。交渉相手がホクレンだから、興味津々である。この事情は米産直の新潟県旧笹岡農協の場合も同様である。いわば国家管理の米政策に対抗する決意であった。著者が北多摩生協専務時代を浮き彫りしている。<br />　第３は、丁寧な食品開発物語だろう。興味深く、本書の圧巻でもある。<br /></p>]]>
        


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    <title>いまこそ「都市農」!　都市農業･農地を活かすことで変わる社会</title>
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    <id>tag:www.jacom.or.jp,2011:/bookguide//21.13725</id>

    <published>2011-06-07T06:46:31Z</published>
    <updated>2011-06-07T06:50:48Z</updated>

    <summary>　本書を一言で評すれば体験的･実践的都市農業論。外側から都市農業を論評するのではなく、その内側に入り込んで自ら体験しつつ、その意味を考える。だから体験した者しかもたない説得力をもつ。</summary>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/archive03/bookguide/">

        <![CDATA[<p style="text-align: center;"><strong><span style="font-size: x-large;"><span style="color: #97205b;">体験的、実践的都市農業論</span></span></strong></p>
<p>　第１部は「『農』は人と街を元気にする」と題して蜂須賀さんの執筆。都内で農業体験農園を営む富岡誠一さんと、日野市で学童農園を開設している小林和男さんのお話が軸。<br />　富岡さんは学校給食と学童農園から体験農園に進んだ。小林さんも今年から体験農園を開設するという。子供から大人へ、学校から地域へ、都市農業の魅力と恩恵が拡がっていくプロセスは似ている。<br />　蜂須賀さんも田舎暮らしにあこがれつつ踏み切れず、できれば都会に住みながら農的な生活もしたいと欲張っていたが、以上の大きな流れのなかで、それが可能な気がしてきた。そして「いいとこどりでどこが悪い」と開き直る。農住食職の接近としての都市農業だ。<br />　第２部は「『農』を街につくる」として櫻井さんの執筆。「都市農」に関するこれまでの政策と、それに対する政策的提言を軸としたものだ。そういうと固く聞こえるが、第１章は定年を10年後に控えて農業体験農園に飛び込み、ついに「地域デビュー」を果した本人の体験談が軸で、歳こそ違え、同じ悩みをもつ評者も妙に身につまされて読まされた。<br />　「都市農」も櫻井さんの造語のようで、「都市の農業･農地がもつ総合的な力」に着目したものだ。言葉上は、「農業」から「業」(なりわい、経済活動) の面をとったのが「農」だが、それが経済活動としてもきちんとなりたち、人のメンタル面のケアも含めて大きな意義をもち、それゆえに都市計画のなかにもきちんと位置づける必要性を説く。第２部の魅力はそのための具体的な政策提言をしている点だ。<br />　本書は東京、首都圏が主な舞台だが、今や都市農業はネパール・キューバからデトロイトまで世界的に都市農業運動として注目されている。次はそういう話も紹介して欲しい。</p>]]>
        


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